IIJインフラから見たインターネットの傾向 〜2022年(IIR vol.57 1章)

2022年12月26日 月曜日


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IIJ Engineers Blog編集部

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IIR vol.57 第1章では「IIJインフラから見たインターネットの傾向 〜2022年」をお届けします。

このレポートでは、国内でも有数規模のネットワーク・サーバインフラを運用しているIIJの運用によって得られた情報の中から、インターネットの動向について、特にBGP経路、DNSクエリ解析、IPv6、モバイルの4つの視点からこの1年間の変化の傾向を報告します。

 

本報告のポイント

  • Theme 01 BGP・経路数
    • BGP・経路数の増減を観察することで、インターネットに接続する組織がどの程度増えたか、インターネットがどの程度拡大しているかを類推することができます。観測によるとAS番号の増加は抑制気味で、インターネットの拡大は少し弱含みであると推測されます。また、IPv4インターネットの拡大が緩やかになる一方、IPv6では規模の大きい組織での利用が増えていることが示唆されています。
  • Theme 02 DNSクエリ解析
    • DNSクエリの観測からはインターネットに接続された端末の挙動の一端を推測することができます。一昨年から観測され始めたHTTPSレコードのクエリや、その他近年新たに登場したレコードのクエリ増加が観測されています。これらあたらしいレコードのクエリがIPv6で増えていることから、IPv6に対応するような新しいクライアントは、ソフトウェアアップデートへの対応もしており、新しい仕様への対応も早いのではないかと推測しています。
  • Theme 03 IPv6
    • この一年はインターネットのトラフィックの大きな拡大はありませんでしたが、徐々にIPv6の比率が高まってきている様子が観測されています。その一つの要因として、日本のコンテンツ事業者のIPv6対応が進んでいることがあるのではないかと推測しています。また、モバイルサービスにおいても、端末のIPv6有効化の割合がじわじわと拡大していることが観測されています。
  • Theme 04 モバイル 3G、LTEの状況
    • コンシューマー向けサービスでの3Gトラフィックの量がほぼゼロに近づいていることが観測されています。個人利用ではLTEに非対応の端末の利用がほぼ無くなってきていると思われます。一方、法人契約ではIoT端末などがあるためか依然3Gのトラフィックがある程度流れていました。2022年5月以降法人利用の3Gトラフィックが減少してきており、3G停波に向けた準備が進んでいることが推察されます。

本レポートの全文はこちらからご覧いただけます。

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