第二種電気工事士/第三種電気主任技術者/認定電気工事従事者【エンジニアに役立つ資格】

2023年06月12日 月曜日


【この記事を書いた人】
加藤 佳則

幼い頃より電気に惹かれ、在学中に第二種電気工事士資格と第三種電気主任技術者資格を取得。その後なぜかIIJに入社しサーバーエンジニアを経験。地元の北陸地方でネットワークやセキュリティ、クラウドと多岐にわたる経験も積みつつ、2019年からは白井データセンターキャンパスの竣工とともに電気主任技術者に選任。 現在は植栽剪定から見学対応まで何でもこなす、白井データセンターキャンパスのセンター長。

「第二種電気工事士/第三種電気主任技術者/認定電気工事従事者【エンジニアに役立つ資格】」のイメージ

電気に触れて育つ

小さい頃から電気に興味を持つ子供でした。乾電池に豆電球を繋いだりモーターを繋いだり。電気って形もなく目にも見えないのに、光に化けたり熱に化けたり動きに化けたり、不思議ですよね。コンセントにモノを突っ込んだりして短絡・地絡を起こしてブレーカーを飛ばすこともありました。(危ないので絶対真似しちゃだめですよ!)

そんな電気をちゃんと勉強したいと思い近所の国立高専へ進学..というのは残念ながら親に大反対されてしまい普通科の高校へ進学。くすぶる思いを胸に大学こそは電気系…とはなぜか進まず、今度はコンピュータシミュレーションをやっている理学部の学科に進みました。

電気の資格を取得

ただそれでも心のどこかにはずっと「電気」があったようで、在学中に思い立って第二種電気工事士を受験。試験対策の問題集を買い、暇をみては繰り返し計算問題に取り組みました。

当時はまだ試験では指定工具しか使えず、ワイヤストリッパは使用できませんでしたので、日々電工ナイフでVVFケーブルの皮むきをやっていました。そのためか今でもケーブルの加工は電工ナイフ派です。

当時調達した指定工具の一部(今でも手入れして愛用中)

試験場では高専や工学部っぽい学生が大半、社会人が何人かで、理学部っぽい人は自分だけだったかもしれません。ほとんどの受験者が学校名や会社名の書かれた工具箱を持ってきていたのが印象的でした。私はそんなのありませんので完全に私物ですが、そんな雰囲気にも飲まれず練習の成果を存分に発揮して一発で合格することができました。

取得した資格1

第二種電気工事士: 600V以下で受電する一般用電気工作物の工事ができる

いろいろな思い出が詰まってヨレヨレですね。。

今度はより上位の資格を目指してみたくなり、第一種電気工事士の要件を調べてみるも、取得には実務経験も必要で一旦断念。どこで役に立つのかイメージもできていないまま、受験資格のない第三種電気主任技術者を受けてみました。こちらは一発では合格できなかったものの、やはり授業やアルバイトの合間を見つけては繰り返し問題集を解き、科目合格制度のおかげもあり、2回目の受験で無事合格しました。

取得した資格2

第三種電気主任技術者: 50,000V未満の事業用電気工作物の保安の監督ができる(出力5,000kW以上の発電所を除く)

その後、第二種電気工事士もしくは電気主任技術者の免状があると受けられる「認定電気工事従事者認定講習」を見つけ、近所で受講可能であったこともあり、認定電気工事従事者資格も取得しました。

当時のテキスト、まだ持っていました。

取得した資格3

認定電気工事従事者: 電圧600V以下で使用する自家用電気工作物の工事ができる

念願の実務経験

それから17年後。ご縁があり白井データセンターキャンパス(以下、白井DCC)の竣工と同時に異動して電気主任技術者に選任(竣工当時は高圧受電)。まさか学生時代に取得した資格が本当に役に立つとは思っていませんでした。

工事期間に保安業務を担当していた工事業者さんから、巡回業務を引き継ぎ。手探りで日々の保安業務実施。委託先の点検事業者さんとともに月次点検実施。

年次点検では、実際にデータセンターの受電を片系ずつ止めたり、両系止めて非常用発電機運転に切り替えたりもします。止めてはいけないデータセンターの電源を、片系ずつとはいえ自分の判断で止めるのは、なかなかのプレッシャーがありました。

一部設備でのシーケンス不動作や、施工不良による短絡に遭遇するなど、結果的に大きな実害には至っていないもののいくつかの貴重な経験も積むことができました。

より高い電圧へ

その後、白井DCCの受電が特高化することになり、資格としては第二種電気主任技術者が必要になりました。

私が持っている資格は第三種のため、白井DCCの電気主任技術者からは解任となりました。代わりに業務委託で選任された電気主任技術者さんは、電力会社の変電所も数多く手掛けた凄腕のベテランさん。武勇伝を数多く聞かせていただきました。

そんな電気主任技術者さんのご指導をいただきつつ、高圧受電から特高受電への切り替え作業を計画して実施。

データセンターなのでお客様向けの給電は止めることを許されず、無停止での切り替えを実現するための工程を組み、途中途中の動作試験も繰り返しながら一週間かけて切り替え。無事にやり遂げたのはずいぶんと大きな達成感も得られ、自信にもつながりました。

現在は引き続き、電気主任技術者さんのご指導の下、電気設備の点検業務や工事の管理を続けています。第二種電気主任技術者資格の認定を目指して。

おわりに

私の場合、主に興味から取得した資格でしたが、ここに挙げていないものも含め結果的に業務に役立っています。学生時代に思い立って資格取得していなければ、今の仕事にも従事できていなかったかもしれません。

持ってさえいれば、いつか役に立つ日が来るはずです。手に職もつきますので、興味を持った資格はどんどんチャレンジしてみることをおすすめします。

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加藤 佳則

2023年06月12日 月曜日

幼い頃より電気に惹かれ、在学中に第二種電気工事士資格と第三種電気主任技術者資格を取得。その後なぜかIIJに入社しサーバーエンジニアを経験。地元の北陸地方でネットワークやセキュリティ、クラウドと多岐にわたる経験も積みつつ、2019年からは白井データセンターキャンパスの竣工とともに電気主任技術者に選任。 現在は植栽剪定から見学対応まで何でもこなす、白井データセンターキャンパスのセンター長。

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