JANOG45 Meeting in Sapporo 参戦記

2020年02月26日 水曜日


【この記事を書いた人】
三好 貴大

システムクラウド本部に所属、パブリッククラウドの開発、運用をしています。 日本酒とPCゲームが好きです。

「JANOG45 Meeting in Sapporo 参戦記」のイメージ

こんにちは、システムクラウド本部の三好です。
昨年、JANOG Meetingに初めて参加して、 JANOG44の初参戦記 を書かせていただきました。
今回もIIJブース担当としてJANOG45 Meetingに参加して来たので、当日の様子や、JANOG44 Meetingとの違い、自分が感じたことをお伝えしたいと思います。

JANOGについて簡単にご紹介

JANOGとはJApan Network Operators’ Groupの略で、インターネットに関わる、様々な分野の技術者が、インターネットに関する技術について議論、検討などを行い、”日本のインターネットをより良くしていこう!”としている、技術者の集まりです。
普段はメーリングリストを中心に新しい技術についての意見交換などが行われていますが、年に2回 JANOG Meeting という形で、実際に集まり、生の声で情報を交換する場所を作っています。

JANOG45 Meetingについて

JANOG45 Meeting は2020年 1月 22(水)~24(金) 北海道札幌市で開催されました。
テーマは「360° Connect」で、業種・職種・国籍などの異なる多種多様な方がミーティングに参加し、様々な角度からインターネットの技術・運用について議論することを目標にしています。これをうけて、今回から一部のセッションで英語の同時通訳が導入されたり、スライドに英語のルビがふられるようになりました。
実際、前回のJANOG44よりも外国の方が多く参加されたそうで、外国の方を見かける機会も前回よりも多く感じました。

JANOG45 MeetingでのIIJ

今回のJANOG Meetingでも弊社はスポンサーとして企業ブースの展示を行いましたので、当日の展示内容と、ブースの様子をお伝えします。

DNSプラットフォームサービスのご紹介

「IIJ DNSプラットフォームサービス」を提供開始
DNSSECに標準で対応したDNS権威サーバを提供する「IIJ DNSプラットフォームサービス」をご紹介しました。
世界複数地域で展開するIIJ設備に加えて、他社の権威サーバも併用可能です。
対DDoS帯域は30Tbps超で、高いレベルの可用性と耐障害性が特徴です。
会期の2日目に弊社社員がDNSSECやDoT/DoHに関連した講演を行ったこともあり、セキュリティ関連事業者様をはじめ、多くの方に興味を持っていただけました。

ソフトウェアルータSEIL/x86 Ayame のご紹介

IIJ、10ギガビット対応の高機能ソフトウェアルータ「SEIL/x86Ayame」を提供開始 
ソフトウェアルータ 「SEIL/x86 Fuji」の後継、「SEIL/x86 Ayame」をご紹介しました。
マルチコア(最大8コア)対応で10Gbpsまで帯域を利用できたり、Hypervisorからハードウェアを直接利用することで処理速度を向上させるオフロードにも一部対応しています。
ブースではSEIL/x86 Ayameの開発者が説明を行っていたり、同じくソフトウェアベースの通信機器を開発されているISP様なども来られ、意見交換が行われていました。

SEIL/x86 Ayame スタンダードエディションは先日Amazonにて一般向けにも販売を開始いたしました!
SEIL/x86 Ayame スタンダードエディション プロダクトキー

IIJ 2019 TECHアドベントカレンダーのご紹介

IIJ 2019 TECHアドベントカレンダー 開催!
昨年の12月に開催した「IIJ 2019 TECHアドベントカレンダー」と弊社内で人気沸騰中の障害対応マスコットキャラクター「バリー君」をご紹介しました。
運用に携わる多くの方に、日々の苦労と業務での癒しの必要性を共感して頂けました。

バリー君については過去の記事でもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
バリーくん | IIJ Engineers Blog

参加したセッション

こちらの項では、私が本会議に参加して興味深いと感じたセッションとその感想についてお話させていただきます。

宣言的(Declarative)ネットワーキング

話者:進藤 資訓 さん (ヴイエムウェア株式会社) / 河野 美也 さん (シスコシステムズ合同会社)

セッションの内容としてはネットワーキングの定義と制御をより宣言的にしよう!というもので、近年、隆盛を迎えているKubernetesを引き合いに、宣言的にネットワークを定義することのメリットについての説明や、Datalogと呼ばれる、Prologに似た述語論理の体系を持ったプログラミング言語を用いて、OVN(OpenVirtualNetwork)と呼ばれるSDNコントローラの実装を行うことで、宣言的にフローエントリを作成し、従来より高速にネットワークの制御を行う取り組みの紹介がありました。

セッションを通じ、現在プログラミング言語で主流となっている手続き型ではなく、宣言的なプログラミング言語を用いたソフトウェアがSDN分野にて成果を上げ始めている点や、何気なく利用していたKubernetesが、実は宣言的な定義を意識して作られているなど。
自分がいつも使っている手続き型とは異なる、宣言的なプログラミングを用いて実際に成果が上がっている点が、とても興味深く、プログラミングにおけるもう一つの視点を知ることが出来ました。

今回の記事でご紹介させていただいたセッションや、その他のセッションについてもJANOG45 Meetingホームページから、アーカイブをご覧いただくことが可能なので、ぜひご視聴ください。
宣言的(Declarative)ネットワーキング

JANOG45 Meetingに参加して、感想

今回のJANOG Meetingではホスト様の地元への愛やJANOG45 Meetingへの思いを強く感じました。
日本有数の生産量を誇る北海道のワインをより多くの人に知ってもらうために、懇親会では地ワインの提供が行われたり、北海道の官公庁からJANOG45 Meetingへの援助金もあったそうで、JANOG Meetingを支えていただいている北海道の方々の温かさを感じると共に、同時通訳を開始するなど、運営に取り組む姿勢を通じ、全ての参加者にとって有意義なものとして、JANOG45 Meetingを盛り上げてゆきたいという気持ちを感じることが出来ました。

三好 貴大

2020年02月26日 水曜日

システムクラウド本部に所属、パブリッククラウドの開発、運用をしています。 日本酒とPCゲームが好きです。

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