高度情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ試験【エンジニアに役立つ資格】

2023年05月09日 火曜日


【この記事を書いた人】
佐藤 雅子

サービス統括本部 運営推進室 兼 サービス企画推進本部 イノベーションセンター所属。 得意なことはプロジェクトマネジメント、テクニカルライティング、デザイン思考。 研修・ワークショップ等の学びや共有の場の運営、新規事業創出支援を実施。

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IIJの佐藤雅子です。
普段は、エンジニア向け社内研修・ワークショップ等の学びや共有の場の運営、新規事業創出を実施しています。

今回は、エンジニアに役立つ資格というテーマです。私は、資格のために勉強して良かったと思う資格を2つ紹介します。この記事は、第1弾として、高度情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ試験について書きます。
この試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)で実施されている国家資格の1つで、プロジェクトマネジメントの知識・スキルに特化した試験です。

資格取得の経緯

私はSI案件のプロジェクトマネージャを経て、PMO(Project Management Office)(※1)という部門に所属していたことがあります。
PMOでは、プロジェクトマネジメントのプロセスやテンプレートの策定・運用を実施したり、プロジェクトマネジメントの社内研修を担当したりしていました。それらの活動のために、プロジェクトマネジメントについて、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)(※2)をはじめとするプロジェクトマネジメントの勉強をしました。
研修で他の人に教えようとすると、一生懸命、勉強しますよね?
そのおかげもあり、プロジェクトマネジメントの知識が身に付いたので、せっかくなので資格も取得しようと考え勉強し始めました。

勉強方法

はっきりと覚えていないのですが、試験の数か月前ぐらいから勉強を開始しました。
ただ、その頃は、子育て中で、帰宅後に勉強する時間が確保できなかったので、毎朝1時間ぐらい早く起きて勉強していました。直前の週末は日中も勉強しました。
朝がつらいなと思った時は、「試験も申し込んじゃったし、勉強し始めちゃったし、絶対、一発で合格して終わらせよう!」と思って、勉強していました。

勉強してみると

試験内容は、午前Ⅰ(多肢選択式)、午前Ⅱ(多肢選択式)、午後Ⅰ(記述式)、午後Ⅱ(論述式)の4部構成となっています。

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰは過去問を勉強することで解けるようになったのですが、午後Ⅱは対策が必要でした。
午後Ⅱは、問題文に記載されているプロジェクト状況に対して、自分が経験したプロジェクトをベースに、問題の原因や対策を論述するという問題です。
初めて午後Ⅱの過去問の論文を書いたとき、時間内に書き終えることができませんでした。この午後Ⅱの論文は、どう書けばよいか悩んだり、書き直したりする時間は絶対にないと思いました。

そこで、まず、今まで自分が経験した主要なプロジェクトをピックアップしました。そして、それぞれのプロジェクトに対して、例えばスケジュールや品質といったプロジェクトマネジメントの観点で、どのような問題があり、それに対してどのような対策をとったのかを整理しました。問題の事象は、PMBOKの知識エリア(※3)を網羅できるように準備しました。

この整理により、論文の問題文を読んだときに、PMBOKのどの知識エリアについて問われているかを判断し、どのプロジェクトを取り上げて、どのような文章構成にすればよいのかを頭の中でシュミレーションできるようにしました。
その結果、どんな問題文でも、迷うことなく書くことができるようになりました。でも、時間はギリギリの状況でした。

当日の試験では…

会場では、想像以上に欠席者が多いです。途中であきらめてしまう人が多いのかもしれません。

そして、課題であった午後Ⅱの論文は、準備していた通りにシュミレーションを行い、取り上げるプロジェクトを判断し、文章構成をすぐに決めて、一心不乱に書き続けました。
PCの利用で、手書きで書くことに慣れていないので、最後の方は手が動かなくなってきて、書けなくなりそうになりました。頭の中には、書きたいことがあふれ出ているのに・・・。
受験する方は、手書きの練習もしておいた方がいいです(コンピュータ利用の試験になるといいですよね)。

でも、どうにか書き上げて、無事に合格することができました!

さいごに ~ 知識と経験の融合 ~

資格の勉強のために、経験したプロジェクトの問題やその対策を整理したのですが、その結果、知識と経験を紐づけて理解できるようになりました。資格取得だけの勉強で終わらず、むしろ、資格取得にチャレンジしたことで、役に立つプロジェクトマネジメントのスキルになったと感じています。これが、知識と経験の融合なんだなぁと思っています。

その後、いろいろな業務に携わっていますが、プロジェクトマネジメントのスキルは、いろいろな業務を行う上でのベースになっています。

この体験を通して、資格取得をする際には、既にある経験と知識を融合するような勉強を意識したり、資格取得後にも、得た知識は機会を見つけて実践するように試みたりするようになりました。

注記)

  1. 組織において横断的にプロジェクトマネジメントの管理や支援を実施する部門[↑]
  2. プロジェクトマネジメントに関する知識を体系的にまとめたもの。プロジェクトマネジメントの世界標準[↑]
  3. スコープマネジメント、スケジュールマネジメント、コストマネジメント、品質マネジメント、資源マネジメント、コミュニケーションマネジメント、リスクマネジメント、調達マネジメント、ステークホルダーマネジメント、総合マネジメント[↑]
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佐藤 雅子

2023年05月09日 火曜日

サービス統括本部 運営推進室 兼 サービス企画推進本部 イノベーションセンター所属。 得意なことはプロジェクトマネジメント、テクニカルライティング、デザイン思考。 研修・ワークショップ等の学びや共有の場の運営、新規事業創出支援を実施。

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