2000年、高校生の夏、そして [My First Internet ~はじめてインターネットに触れたとき~]

2022年12月05日 月曜日


【この記事を書いた人】
古賀 勇

IIJ ネットワーク本部アプリケーションサービス部・(兼)エンタープライズサービス部・(兼)社長室所属。 メールサービスの運用業務に従事し、日々世界の悪と戦う一児の父親。社内 Power Automate エバンジェリスト(自称)。M3AAWG / openSUSE / WIDE Project メンバー。趣味は大喜利。はがき職人。

「2000年、高校生の夏、そして [My First Internet ~はじめてインターネットに触れたとき~]」のイメージ

IIJ 2022 TECHアドベントカレンダー 12/4(日)の記事です】

初めてインターネットに触れたのは 22年前の夏、私が高校生の時です。
私の地元はド田舎で、FTTH(光回線)はおろか ADSL すら届いていない地域でしたので、56kbps のダイヤルアップモデムで接続しました。

2000年、初めてインターネットに接続

当時、家電量販店で ISP と契約するためのサインアップ用 CD-ROM が無料配付されていました。(※1)

電話回線とパソコンがあれば、世界とつながるインターネットに接続できるらしい

そう知った私は、早速家族にインターネットの必要性を訴えました。しかし、あっけなく退けられました。でも、「これからの時代に必要だから、どうしても」とお願いし、電話代も含め、自分のお小遣いで接続する約束にしてもらいました。ISP 各社の CD-ROM をコレクションしていた私は、その中から「1か月 4時間まで」という、電話代込みのプランがあった ISP (DION)(※2)と契約してもらうことにしたのです。

たしかそんな記憶だったよなぁと家の本棚を探していたら、なんと奇跡的に当時の契約書類が出てきました。こちらです。(※3)

2000年 DION の契約書類

 

インターネットの大海原に出ることを許された私は、早速情報収集を始めますが、なにせ 4時間しかありませんので、あっという間に残り時間がなくなってしまいます。今の高校生は、月末に「ギガが足りない」と言いますが、私の場合は「残り時間が足りない」でした。

そこで対策を考えます。

インターネットへ接続する前に、まずパソコンにインターネット接続時間を累積表示できるソフトを常駐させます。そしてインターネットに接続したらするタスクを全て暗記しておいてから、接続ボタンを押すのです。

うちは「ピ・ポ・パ…」のプッシュ回線ではなくダイヤル回線でしたので、パソコンから「カチカチカチカチ…」という音ともにアクセスポイントへのダイヤルが始まります。56k モデムが「ピーヒョロロロ…」という音を聞き終えた数秒後からインターネットへの接続が開始されますので、このタイミングを見計らってメールの送受信、開きたいニュースサイトのリンクを一斉に開き、読み込み終えたら切断して、オフラインモードにしてからゆっくり読む、のように接続時間を節約していました。

 

初めての海外との電子メール

インターネットに接続することで、世界中で公開されているソフトウエアを入手することができるようになりました。

ふと、英語やソフトウエアの勉強になると思い、とあるフリーソフトの日本語化をやってみることにしました。そして、せっかくなので開発者にフィードバックしてみようと考え、覚えたての拙い英語で開発者にメールしてみることにしました。翌日、学校から帰ってきてメールをチェックしてみると、なんと送った数時間後に返信がきていたのです!

開発者のメールアドレスの末尾(TLD)が .si と表記されていて、調べてみるとスロベニアという国だったことを知ります。地球儀を片手に距離を測ってみると約 1万 km。こんなにも離れているところから一瞬で手紙のやり取りができることと、ちゃんと自分の英語が通じたことに感動しました。

 

初めてのウイルス感染

初めてのインターネット接続から 2年くらい経った頃、Nimda というメールや Web で感染を広げるウイルスが猛威を振るっていることをパソコン雑誌で知りました。

ふむふむ、Outlook Express でプレビューするだけで感染してしまうとは恐ろしい。決して開かぬようにしなければ。おっと、見知らぬ差出人から添付ファイル付きのメールが届いている。これは怪しい。絶対に開いてはいけない。さっさと削除しよう。対象のメールを右クリックして

(メール本文がプレビューされる)

…あ。

感染しました。

ダイヤルアップ接続で大容量のパッチをダウンロードすることが難しかったため、Windows Update を怠っていたのです。すぐに電話回線を切断して、翌日、対策を調べるために図書館へ向かいました。

そこで、Windows でも Macintosh でもない、Linux という存在を知ります。

「誰でも自由に使えて、誰でも開発に参加できる、そんな面白い OS があるのか!」という興味と、ウイルスに感染した反動で「もう Windows とは決別しよう」と心に決めました。そして、その本で Linux の入手先として紹介されていた、公開 FTP サーバが ftp.iij.ad.jp だったのです。(※4)(※5)

「なんだ? このアドレス(ドメイン)は? いいじ?」と思って調べてみると、どうやら日本で最初に商用 ISP を始めた会社「インターイニシアティブ(IIJ)」だということを知ります。

 

長い前置きになりましたが、これが私が IIJ に入社したきっかけなのです。

 

補足

  1. この CD-ROM に役立つフリーソフトや、Internet Explorer のサービスパックが同梱・再配布されていたりして、ダイヤルアップ接続で大容量のファイルがダウンロードできなかった私は、インターネット接続後も重宝していました。サインアップしないのに貰っててごめんなさい。[↑]
  2. 調べてみたら、KDDI さんのページにまだプレスリリースが残っていました。[↑]
    https://www.kddi.com/corporate/news_release/kako/2001/0820/index3.html
  3. いま見ると「ホームページ容量 5MB」とか、「NEWS サーバ」とか、時代を感じます。[↑]
  4. 公開 FTP サーバといえば、こちらの記事もオススメです。[↑]
  5. しかし、当然ながら 4時間のダイヤルアップ接続で Linux の ISO ファイルをダウンロードすることは不可能でしたので、Linux のインストーラーが CD-ROM の付録として収録されていた別の本を借りることにしました。Turbolinux が収録されていました。[↑]
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古賀 勇

2022年12月05日 月曜日

IIJ ネットワーク本部アプリケーションサービス部・(兼)エンタープライズサービス部・(兼)社長室所属。 メールサービスの運用業務に従事し、日々世界の悪と戦う一児の父親。社内 Power Automate エバンジェリスト(自称)。M3AAWG / openSUSE / WIDE Project メンバー。趣味は大喜利。はがき職人。

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