一足お先に“CA10”を触ってみた ～ IIJの最新高機能ルータ SEILアプライアンスシリーズ

ついにやってきた！

IIJエンジニアの想いがつまりにつまったSEILシリーズ、1998年のリリース当時から「ISPとして使いたい機能を搭載していく」というスタンスを大切にしてまいりました。

時代は移り変わり、すべてのものがインターネット上に存在するいま、ルータに対しても広帯域を扱う需要が高まっています。
そんななか、ついに今日、10GのSEILルータがめでたく9月28日にリリースされることが発表されました。
名前は「SEILアプライアンスシリーズ CA10（シーエーテン）」です！ちょっと長いですが、ぜひ名前だけでも覚えて、このページを閉じていただけますと、SEILちゃんも片貝（筆者）も飛んで喜びます。
#以降は「CA10」と呼ばせていただきます。

あ、申し遅れました。わたくし、IIJの片貝と申します。
普段はIIJのネットワークサービス、なかでもSEILちゃんを扱うネットワークサービスを中心にクロスセル（複合提案）の業務を担当しています。
IIJ入社以来、ずっとSEILちゃんとお友達であるわたくしが、一足先にCA10を借りられることになりましたので、すこしばかりいじってみようと思います。

CA10の詳細はプレスリリースや製品概要ページに譲るとして、片貝がいいなと思ったのは、

• 10Gインタフェースがメタルで2ポートもついている
• SEIL/X4に搭載されている多彩な機能をそのまま利用可能

です。

10Gインタフェースがメタルで2ポートもついている

10Gインタフェースと聞くと、SFP（光配線）を想像される方がいらっしゃると思うんですが、CA10は通常のLANケーブルと同じく、メタルでの接続が可能となっております。
NTT東西で提供されている「フレッツ 光クロス」をはじめ、2Gbps以上の帯域を提供するISPサービスのほとんどはメタルでの接続となっているため、CA10にそのまま接続することが可能です。
また、2ポートついているため、WAN/LAN双方で10Gbpsの接続をすることが可能なため、通信が集まる拠点にぜひお迎えいただきたいです！

SEIL/X4に搭載されている多彩な機能をそのまま利用可能

CA10にはハイエンドルータである「SEIL/X4」のファームウェアを搭載しているため、SEILちゃんが持つ多彩な機能をそのまま利用可能です！
たとえば、IPv4 PPPoEの輻輳を回避できるDS-Lite機能であったり、フレッツNGN網のIPv6半固定IPv6アドレスを利用したIPsec VPNなど、シングルユースから多拠点向けまで、様々なシーンでご活用いただけます！また、いま現在、SEIL/X4をご利用いただいているユーザ様は、コンフィグをほぼそのまま移行することが可能なのもメリットの一つです。
※といいつつ、インタフェースのポート番号はSEIL/X4とCA10で異なるため、その部分はケアが必要です。
※例えば、SEIL/X4のWAN側ポートは「GE0」ですが、CA10では「GE4」です。他社の製品にSEILの魂を注入する「SEILアプライアンスシリーズ」ならではの仕様です。

CA10のお手並み拝見

せっかくリリースされるCA10、ぜひとも試したいということで特別にお借りしまして、自宅にある機材とつないでみました。
今回お試しの最大ポイントは、なんといっても「1Gbpsの壁をきちんと超えられるのか！？」です。
IIJ内部でも待望されてきた「SEILの10G化」がついに実現するわけですが、それをこの目で確かめたいと思っております。

今回試した構成は、

① CA10に10Gインタフェース搭載PCと1Gbpsインタフェース搭載PCを2台つないで、10Gインタフェース搭載PCに対して同時にファイルダウンロードを行う
② ①の構成に加え、10Gインタフェース搭載PC上に仮想SEILルータ「SEIL/x86 Ayame」を構築。その下に2台PCをつなぎ、それぞれのPC間で同時にファイルダウンロードを行う

という構成を試しました。

構成①：CA10に10Gインタフェース搭載PCと1Gbpsインタフェース搭載PCを2台つないで、10Gインタフェース搭載PCに対して同時にファイルダウンロードを行う

10Gbps時代がやってきたときに備えて買っておいたMac mini(10Gbpsインタフェース搭載モデル)が役に立つときが来ました！（といいつつ、自宅の環境はVDSLなんですが苦笑）
Mac mini上にある5GBほどのISOファイルをダウンロードするというものです。結果はこちら↓

1台目：987Mbps

2台目：988Mbps

IPアドレスの異なる2台の端末で同時にダウンロードを実施しました。いかがでしょうか、それぞれのPCでラインスピードに迫る速度が出ており、足し合わせると1Gbpsを超えているため、きちんと処理してくれていることが確認できました！
これはCA10に10Gポートが搭載されたことと、マルチコア処理が活かされたことで、配下PCが「それぞれ1Gずつ」使えていることになります！

構成②：①の構成に加え、10Gインタフェース搭載PC上に仮想SEILルータ「SEIL/x86 Ayame」を構築。その下に2台PCをつなぎ、それぞれのPC間で同時にファイルダウンロードを行う

お次はこの構成です。
Mac miniにWindows＋Hyper-V環境をインストールし、そのなかにSEIL/x86 Ayameを導入。ソフトウェアルータとして機能させます。
CA10とAyame間でIPv6によるIPsecトンネルを設定することで、CA10～Ayame間の通信は暗号化した状態でルーティングを実施し、通信させる構成です。結果はこちら↓

1台目：86.3MB/s=約690Mbps

2台目：84.6MB/s=約676Mbps

こちらも若干スピードは落ちましたが、1Gbps以上は出ていることが確認できました！
CA10もそうですが、SEIL/x86 Ayameもがんばってくれていました！

SEILのこれまで、SEILのこれから

以上、CA10の性能について簡単な検証を交えながらご紹介させていただきました。
いままでSEILシリーズ最上位機種として君臨してきたSEIL/X4ですが、やはり持っているものの差でCA10が最上位となることになりました。
とはいえ、CA10には10Gbpsインタフェースを搭載したセンター向けルータ、SEIL/X4はLAN側4ポートHUBを備えたエッジルータのように、仲良く連携しあいながら、みなさまのインターネットライフが快適なものになるよう、がんばってくれると確信しております！

ちなみにですが、CA10は冷却用のファンが内蔵されており、起動中はずっと動作し続けるため、一般のご家庭ではちょっと気になるかもしれません笑
※なお、SEILシリーズの中でファンが搭載されているのはSEIL/X2とCA10のみです。

いかがでしたでしょうか、10Gbpsを搭載した新しいSEILアプライアンスシリーズCA10、これからの活躍にご期待ください！
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

CA10リリース記念！SEIL/x86 Ayame スタンダードエディション 割引コードプレゼント

本記事をご覧頂いた方へ、SEIL/x86 Ayame スタンダードエディションを50%OFFで購入できるプロモーションコードをプレゼント！

SEIL/x86 Ayameは、今回リリースされるSEILアプライアンスシリーズ CA10と同等のソフトウェア機能を持つ仮想ルータです。CA10の使用感や搭載されている機能をSEIL/x86 Ayameでお気軽にご確認いただけます。この機会にどうぞご利用ください。

プロモーションコード：AYAME23CA10

※SEIL/x86 Ayameスタンダードエディション購入時に利用できるプロモーションコードです。（購入手続き画面で本コードを適用ください）
※本プロモーションコードで購入できるスタンダードエディションでは、1GbEの仮想イーサネットコントローラを使用できます。
※SEIL/x86 AyameスタンダードエディションはAmazonでご購入いただけます。

• プロモーションコード利用開始時間：2023年9月13日（水）14:00
• プロモーションコード有効期限：2023年10月13日（金）23:59
• 本キャンペーンで購入した商品の転売行為は禁止いたします。