業界横断!ハイブリッドクラウド・プラットフォーム(IIJ.news)

2025年02月20日 木曜日


【この記事を書いた人】
IIJ Engineers Blog編集部

開発・運用の現場から、IIJのエンジニアが技術的な情報や取り組みについて執筆する公式ブログを運営しています。

「業界横断!ハイブリッドクラウド・プラットフォーム(IIJ.news)」のイメージ

インターネット関連の最新動向や技術情報をお届けする広報誌「IIJ.news」。2月発行号(Vol.186の特集は「業界横断!ハイブリッドクラウド・プラットフォーム」です。本特集では、金融業界で進行している共同プラットフォーム構想の話題を中心に、デジタル化の最新動向を紹介します。

 

地域金融機関向け共同プラットフォームと今後の展望

このパートでは、金融機関のシステムの進化と「金融ハイブリッドクラウド・プラットフォーム」の概要を説明しています。第二次オンラインと呼ばれる銀行業務のシステム化は、1970年代から業務の合理化・効率化を目指して始まりました。1980年代からは、金融の自由化や国際化を受けた第三次オンラインが始まりました。そして、社会の変化やIT技術の進歩を受けて、現在のデジタル技術を活用したシステムへと、銀行業務の進化は続いています。IIJが参画している地域金融機関向けの共同プラットフォームは、この進化の流れを汲んだ取り組みです。地域金融機関が共同でネットワークやデータセンターを利用することで、全体のコスト削減と業務効率化を図ります。

 

https://www.iij.ad.jp/news/iijnews/vol_186/detail_02.html

地域金融機関向け分散共同プラットフォームの概要

日本IBMIIJの協業により提供される「地域金融機関向け分散共同プラットフォーム」は、地銀のシステムを共同で利用することで、コスト削減と業務効率化を実現します。具体的には、分散基盤プラットフォームとしてIIJのデータセンターが利用され、その他、セキュリティ対策や災害対策も強化されます。

https://www.iij.ad.jp/news/iijnews/vol_186/detail_03.html

DXを支える基盤 IIJプライベートバックボーンサービスの多様な活用可能性

このパートでは、IIJプライベートバックボーンサービス(PBBの特徴と各業界での活用可能性を説明しています。金融だけではなく、製造、小売・流通、エネルギー、医療、教育などの分野でも、PBBは従来の課題を解決するために活用されています。PBBは、セキュアで高速なデータ通信が求められる環境での利用が強みです。PBBは今後も柔軟性、拡張性、信頼性の高いネットワークソリューションとして、豊かで効率的な社会の実現に貢献します。

https://www.iij.ad.jp/news/iijnews/vol_186/detail_04.html

デジタルエコノミー最前線

デジタル通貨事業の本格立ち上げのため設立されたディーカレットDCPは、昨年夏に「デジタル通貨DCJPY」の商用化を実現させました。DCJPYは、銀行預金をブロックチェーン上でトークン化することで、セキュアな取引とプログラマビリティを両立させたデジタル通貨です。利用例としては、IIJのデータセンターにおける非化石証書のデジタルアセット化と決済に、DCJPYが利用された事例が挙げられます。デジタル通貨とそれを支える技術への関心は、業界の垣根を越えて高まりつつあります。サイロ化している決済や会計システムの課題解決を目指すインボイスチェーン分科会や、クリエーター向けDAOの開発など、昨今も新しい動きが生まれています。

https://www.iij.ad.jp/news/iijnews/vol_186/detail_05.html

まとめ

 人間が持つ特性の一つが「バーチャルな概念を信じ、共通の価値基準として共有する能力」です。典型的な例が、お金です。お金それ自身は、食べることも着ることもできませんが、お金を共通の価値として信じている社会に暮らしていれば、我々はお金を労働の対価として受け取り、モノやサービスと交換できます。また、日本国内の現金流通量は約120兆円で、銀行預金などの預金通貨は約1,480兆円だそうです。存在する現金よりも、バーチャルな数値として存在するお金の方が俄然多いのです。しかもお金は、国境や宗教の違いを越えた「価値」として世界中で流通できます。お金は基本的にリアルな世界のものではなく、バーチャルな世界のものなのでしょう。

 バーチャルな世界のものであるお金は、バーチャルな世界を形作るITと切っても切り離せない関係にあります。お金とITの最新動向を、本特集から少しでもお伝えできれば幸いです。

 

IIJ Engineers Blog編集部

2025年02月20日 木曜日

開発・運用の現場から、IIJのエンジニアが技術的な情報や取り組みについて執筆する公式ブログを運営しています。

Related
関連記事