生成AIによる社内RAG基盤とマルチエージェント連携への拡張(IIR Vol.68 第4章)

2025年12月12日 金曜日


【この記事を書いた人】
IIJ Engineers Blog編集部

開発・運用の現場から、IIJのエンジニアが技術的な情報や取り組みについて執筆する公式ブログを運営しています。

「生成AIによる社内RAG基盤とマルチエージェント連携への拡張(IIR Vol.68 第4章)」のイメージ

2025年12月に発行したIIJの技術レポート「IIR vol.68」の第4章、「生成AIによる社内RAG基盤とマルチエージェント連携への拡張」では、IIJが開発した社内専用のRAG基盤やAIエージェント基盤の開発と運用、さらにRAGと連携した提案書生成ツールについて紹介します。

本報告のポイント

IIJは社内に散在するマニュアル、ナレッジ共有サイト、問い合わせメール、ニュース等の多様な情報資産を横断的に収集・一元化し、生成AIを使って質問に即した具体的・根拠付きの回答を迅速に提供するRAG基盤「sbdGPT」を開発し、2023年から利用しています。これにより社内の問い合わせ作業や情報探索にかかる時間は削減され、月当たり約1,500時間相当の業務効率化が実現しつつあります。

sbdGPT(RAG基盤)

  • 社内専用に最適化されたRAGと生成AIにより 回答を即時に出力しつつ、引用元へ容易にアクセスできる仕組みでファクトチェック性を高めている。
  • チャンクにメタ情報(サービス識別名、ドキュメントタイトル、ドキュメントリンクなど)を付与し、参照文脈を明確化することで、LLMの回答精度を向上。

AIエージェント(マルチエージェント基盤)

  • 社内RAG(sbdGPT)に加え、Web検索やDeepResearchなどの外部情報取得エージェントを組み合わせ、社内外を横断した高網羅・高信頼な回答を生成可能。
  • DeepResearchや高性能LLMと連携し、多段の情報収集と根拠統合を伴う広範な応答生成を実現している。

提案書生成ツール

  • 社内RAG基盤と連携して提案文章を自動生成し、スライド構成のプレビューと編集を行いながら最終的な提案書ファイルを出力できる業務特化ツール。

具体的な開発内容を示した、本レポートの全文はこちらからご覧いただけます。
Internet Infrastructure Review(IIR) vol.68(2025年12月発行)4章

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