Maker Faire Tokyo 2019 開催後レポート(まとめ記事)

2019年11月11日 月曜日


【この記事を書いた人】
mari-m

2006年に新卒でIIJに入社し、現在は広報部に所属。広報誌や技術レポートの編集、エンジニア向け勉強会などのイベント企画・運営を行なっています。趣味はJリーグ観戦。北海道コンサドーレ札幌を応援しています。コロナ禍で観戦に行けないので、最近は、大人の塗り絵にハマっています。

「Maker Faire Tokyo 2019 開催後レポート(まとめ記事)」のイメージ

早いものでイベント開催から3ヵ月の月日が経ちました。今回はイベント当日の様子と、これまで当ブログで紹介してきたIIJ出展作品の情報を整理してお届けします。

「Maker Faire Tokyo 2019ってなに?」という方は、こちらもあわせてお読みいただければ幸いです。

イベント当日の様子

今回のMaker Faire Tokyo 2019の来場者は2日間でのべ22,000人、出展者は350人でした。ちなみに、昨年の来場者は24,000人、出展者は600人だったので、人数だけを比べると減っているのですが、今年は昨年よりも会場が狭く、出展者も一部お断りしなければならなかったそうで、規模の縮小(出展者は前年比 58%)を考慮すると、昨年に劣らず今年も大盛況だったと言えるでしょう。

初出展のIIJブースにも、おかげさまで連日たくさんの人が遊びに来てくれました。

ブース見学にきた高校生にIIJの農業IoTの取り組みを紹介

つづいてIIJの展示4作品の様子を紹介します。

作品1:「農業×IoT~田んぼの水管理作業の負担を軽減」

IIJが実証実験で行っている田んぼの水管理の仕組みを簡単に説明するための装置を用意しました。ネットワーク経由で給水の指示を出すと、タンクから自動で水が流れ出し、ある高さまで溜まると自動で給水を停止します。本来なら、田んぼに流れた水は徐々に地面にしみこんでいくのですが、ここは展示会場ですのでそのままではタライに水が溜まりっぱなしになってしまいます。この仕組みをデモンストレーションで何度も再現するために、今回の展示では、流した水をポンプで排水タンクに送り、さらにその水を給水タンクに戻して再び田んぼに流す──循環する仕組みを作りました。

また、実際に実証実験の田んぼに設置しているLoRaWANの水位センサも会場に持ち込んで一緒に展示しました。

左上のタンクが給水用、左下のタンクが排水用

実際の田んぼに設置されている水位センサ

作品2:「音楽×IoT~ギターのエフェクターを遠隔操作するネットワーク・ストンパー」

こちらは、奏者の腕やギターのストラップに取り付けた特製のスイッチを押すと、離れた場所にあるエフェクターを「ネットワーク・ストンパー」という装置が踏み押してギターの音色を変えてくれる──ギタリストにとって夢のような作品です。来場者の方にも実際に体験してもらいました。

来場者の中にはギターを引ける人がいっぱい!

右手前の人が持っているスイッチを押すとネットワークストンパーが動作

作品3:「園芸×IoT~環境センサと可視化ツールで快適園芸ライフ」

趣味でサボテンを育てている製作者が、育成環境向上を図るため作成したIoT百葉箱、名づけて「お花大好きBOX」。観測した「温度」「湿度」「気圧」のデータをWi-Fi 経由でIIJ謹製のSaaS型可視化ツール「Machinist」に送ります。会場では、「お花大好きBOX」の中身を手に取って見てもらったり、その場で計測されるリアルタイムのデータをMachinist UIでご覧いただきました。

個性あふれる園芸作品の真ん中に置かれた白い箱がお花大好きBOX

上から見たらこんな感じ。とてもコンパクト!なお花大好きBOX

MachinistのUI

作品4:「コミュニケーション×IoT~「いいね!」を画像認識する検出装置」

SONYのIoTモジュール「SPRESENSE」を使って、サムズアップ(親指を立てる動作)を画像認識して「いいね」とテキスト表示させる装置を作りました。この仕組みを応用すれば、手話を通訳できるようになる!かもしれません。皆さん、白いボードの前で親指を立てたり、わざと手を広げてパーにしてみたり、楽しく遊んでくれました。

白いボードの前でサムズアップすると・・・

モニターに「いいね!」と表示

 

以上の4作品を通して、たくさんの方にIIJをそしてインターネットによるモノづくりの可能性や楽しさを伝えられたのではないかと思っています。

ブースの前でチラシを配っていると、「IIJmio 使ってますよ」とか「IIJってYouTubeでCMやってますよね!」と声をかけてくださる方がちらほらいらっしゃいました。普段、そういった感想を直接お聞きする機会がほとんどないので、とても新鮮でうれしい限りでした。

展示作品の技術紹介記事

今回の出展にあたって各作品の発案者・製作者が作品の技術ネタをブログで執筆しています。ここで改めて紹介します。ちなみに、(新規)となっているのはイベント後、新たに公開されたもので、作品2「音楽×IoT~ギターのエフェクターを遠隔操作するネットワーク・ストンパー」の基板開発について全5回の連載となっています。

Maker Faire Tokyo 2019 IIJ出展作品 紹介記事

イベント会場で無線LANサービスを提供

今回はブース出展の他に、イベント会場で無線LANサービスを無償で提供しました。こちらの様子も簡単に紹介します。

イベント会場内、「センターステージ」(一般来場者向け)と「キッズ&エデュケーションゾーン」(出展者向け)に無線LANサービスを提供しました。

イベント会場マップ内の赤い線で囲ったエリアで無線LANサービスを提供

無線LAN提供にあたって作業するスタッフ

せっかくなので無線LANってなに?の解説も

会場に設置された無線LAN提供の看板

こちらの機器を会場内のサービス提供エリアに配置

Maker Faire Tokyoで無線LANサービスを行うのは初めてということもあり、今回は試験的に一部エリアに限った提供となりました。事前の周知が難しかったことや提供エリアが一部であったことから、こちらが想定していたほど利用者の数は多くありませんでした。しかし、2日目に一般来場者への提供範囲を拡大し、会場内のポスターの掲示を増やしたところ、早速、つなぎに来てくれる方もいらっしゃり、一定のニーズがあることが分かりました。

無線LANサービスの一般来場者向けの提供エリアを拡大しはじめたところ、人が集まってきました

IIJではこれまでにも様々なイベント会場で無線LANを提供してきましたが、ビッグサイトでの無線LAN提供は初めてということで、これまでとは違った経験がつめたようです。

機器の取り付け作業

閉会直前、撤収作業を目前にストレッチを始めるスタッフ

来年のイベント出展に向けて

来年のちょうどこの時期はオリンピックと重なっていてビッグサイトが使えません。開催できるのか?と心配の声も聞かれましたが、2日目のイベント終了時の案内放送で、「来年は10月開催」とアナウンスがありました。その瞬間、周りでちょっとした歓声が上がっていたように記憶しています。来年の開催も決まったことで、(IIJが出展できるかどうかはまだわからないのですが・・・)イベントの打ち上げでは今回の反省はそこそこに、次の出展に向けた話しで大変盛り上がりました。

終了後、関係者で記念撮影

mari-m

2019年11月11日 月曜日

2006年に新卒でIIJに入社し、現在は広報部に所属。広報誌や技術レポートの編集、エンジニア向け勉強会などのイベント企画・運営を行なっています。趣味はJリーグ観戦。北海道コンサドーレ札幌を応援しています。コロナ禍で観戦に行けないので、最近は、大人の塗り絵にハマっています。

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