スクラムマスター1年生
2021年12月21日 火曜日
CONTENTS
【IIJ 2021 TECHアドベントカレンダー 12/21(火)の記事です】
みなさんこんにちは!伊藤綾夏と申します。
初めてのアドベントカレンダー参加にどきどきしています。
スクラムマスターについて、私がこれまで学んだこと・経験したこと・感じたことを紹介します。アジャイル・スクラム開発に興味がある方や最近始めてみた方、スクラムマスターを目指している方は、ぜひご覧ください!
話したい内容はたくさんあるのですが、今回は概要をサクッとご説明します。
いつか、また別の機会にご紹介できると嬉しいです。
自己紹介
私は昨年の夏に名古屋支社の一員となり、ひよっこスクラムマスターとして先輩スクラムマスターやチームメンバーから”アジャイル・スクラム開発とは”をたくさん学びました。
そして今年は本格的にスクラムマスターとしてお仕事をしています。
Scrum Inc.認定スクラムマスターの資格も取得!今年も無事に試験に合格し、更新できました!
アジャイル・スクラム開発について
アジャイル・スクラム開発については『IIJ Technical NIGHT vol.11』にて使用した講演資料にきれいにまとめられておりますので、ぜひこちらをご覧ください。
【資料公開】IIJ Technical NIGHT vol.11
また、本講演はYouTubeにて配信中ですので、お時間がございます時にご覧いただけますと嬉しいです。
よいチーム、よいスクラム、よいプロダクトとは
スクラムマスターの役割はスクラムでの開発が円滑に進むように支援することです。
では”よいスクラム”とは何でしょう?”よいチーム”で”よいスクラム”ができると”よいプロダクト”が生まれるはずです。
楽しく仕事したい!
みなさんの考える”よいチーム”はどのようなチームですか?
または今まで一番好きなチームを思い出すとどのようなチームでしたか?
私の思う”よいチーム”は、メンバーが互いに支えあい、楽しくサービスやプロダクトを作り上げ、それを”チームで”自信をもって紹介できるようなチームだと思います。
自分自身が丹精込めてつくったものに愛着を持つことはあるあるかと思いますが、チーム全員が同じ思いになると最高です!
しかしながら、どれほどよいチームであってもずっと同じメンバーで続けていくことは難しいですよね。
社内での異動や、結婚などの生活環境の変化、その他様々な要因によって変化は起きるものです。
できる限りよい環境を保っていきたいと思うところですが、なぜ難しいと思ってしまうのか。それはよいチームに再現性がないからではないでしょうか?
私が名古屋支社開発チームに参加し、衝撃を受けたことの一つは「チームビルディングにたくさんの時間をかけていた」ことです。
よいチームについて論理的に考え、チームビルディングをとても大切にし、時間をかけてしっかりと実施することで、チーム開発の効果を最大限まで高められていると感じました。
スクラムはチームで仕事するためのフレームワーク
「ひとりではできない問題」を解決するのがチームです。
名古屋支社開発チームのチームビルディングでは講義でアジャイル・スクラム開発とはなにかを学び、ワークショップを実施してチーム開発を行うための必要なことを体験しながらチームをつくっていくのですが、今回は『心理的安全性』と『HRT』を紹介します。
心理的安全
Google のリサーチチームが発見した、チームの効果性が高いチームに固有の 5 つの力学のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性です。
Google re:Work ガイド 「効果的なチームとは何か」を知る
心理的安全性を損なう対人リスク(不安)は以下の4つがあります。
- 無知だと思われる不安
- 無能だと思われる不安
- 邪魔をしていると思われる不安
- ネガティブだと思われる不安
不安を感じて発言をしないことがなくなり、コミュニケーションが増えると情報交換も増えます。
その結果、失敗などに早く気づくことで早期対応が可能であったり、何でも発言できることで様々なアイデアが創出される機会が増え、イノベーションにもつながる可能性が生まれたりと、できることが増えていき、世界が広がって見えるような気がします!
HRT
HRT《ハート》は、書籍『Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか』(※1)に記載されている、いわゆる”精神のあり方”です。
- 謙虚 (Humility)
- 世界の中心は君ではない。君は全知全能ではないし、絶対に正しいわけでもない。常に自分を改善していこう。
- 尊敬 (Respect)
- 一緒に働く人のことを心から思いやろう。相手を一人の人間として扱い、その能力や功績を高く評価しよう。
- 信頼 (Trust)
- 自分以外の人は有能であり、正しいことをすると信じよう。そうすれば、仕事を任せることができる。
そして『Team Geek』の中には
自分の価値とコードを同一視してはいけない
という言葉があります。
コードに対する意見や批判はそのコードに対しての言葉であり、コードを書いた人への言葉ではないと受け止めることが大切です。
そしてレビュアーもすれ違いが起きないような伝え方が必要ですし、指摘があった場合もその指摘自体が誤っている可能性がある[謙虚]ことも忘れず、レビューイが意見や感想を話せる[信頼]ようなコミュニケーションを意識[尊敬]することが大切です。
まさにHRTの精神をギュッとまとめたような内容ですよね。
最後に
いかがでしたでしょうか?
チーム開発はまだまだ奥深く、日々新しい気づきにハッとすることが多いです。
その気づきを今後も何かのかたちでこのようにお話しできたらと思います。
そしてアジャイル・スクラム開発や、名古屋支社開発チームに興味をもっていただけますと嬉しいです。
それでは。
注釈
関連リンク
IIJ Technical NIGHT vol.11の詳細はこちらをご覧ください。
同チームに所属する北河も名古屋支社開発チームでのアジャイル・スクラム開発の取り組みについて登壇しています。
発表内容や資料は以下の記事にまとめられていますので、ご興味ある方はぜひご覧ください!