チーム力を向上したい人必見!スウォーミングの基本と効果 シンプルな方法で最大の成果を引き出す
2024年09月02日 月曜日
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はじめに
先日、Scrum Inc. さんのブログに『スウォーミング:スクラムチームの生産性を一気に高める方法』という記事が投稿されました。
その中には、
実際、スウォーミングはとても簡単に実践できるので、アジャイルに慣れていないチームでもすぐに使い始めることができる。
とあります。
アジャイルやスクラムを取り入れていない方も、この記事を読んでスウォーミングについて考えていただけると嬉しいです!
スウォーミングとは
「スウォーミング(swarming)」は、群れやうじゃうじゃしている様子を意味します。
仕事に置き換えると、最優先のタスクにチームが群がるように取り組んでいる様子です。
チームで仕事をする際には、最優先の仕事に全員で取り組むことが重要です。
モブプログラミングとの違い
最優先のタスクにチームで取り組む様子はモブプログラミングに似ていますね!
モブプログラミングとスウォーミングの違いは簡単に表すとこのようになります。
- モブプログラミング:ひとつの同じもの(同じ画面など)を見ながら作業する。
- スウォーミング:それぞれ異なるタスクを実施することもある。
スウォーミングを実感する
先ほどの記事でこのように書かれています。
ジェフ博士は何百もの組織、何千ものチームと仕事をしてきたが、次のように言う。「一貫してスウォーミングのパターンを使っていない、パフォーマンスの高いスクラムチームを見たことがない。」
つまり、スウォーミングをすればパフォーマンスの高いスクラムチームになれるはずです!
では実際にはどうなのでしょう?
名古屋支社の取り組みであるMasters会でスウォーミングについて話しました。
とあるチームでは開発メンバの技術力が成熟していたため、進捗を早めるためにバックログをいくつか平行して実施したことがありました。
これは一見効率的に思えるかもしれませんが、その “効率” はどの時点の効率でしょうか?
“瞬間の効率” を考えると分担して複数ラインで同時に作業すると早いかもしれません。
しかしながら、長期的な効率や協働、属人化の防止、コンテキストスイッチの軽減といった目線で見ると、スウォーミングがとても良い仕組みであることが分かります。
コンテキストスイッチについての詳細は、過去に私が投稿した記事をご覧ください。
コンテキストスイッチとうまく付き合いたい
具体的には以下のような場面で効果を感じることができるのではないでしょうか。
- 長期的な効率、属人化防止:仕組みを全員が理解しているため、問題発生時に誰でも対応できる
- 協働:自分にはない新たな視点を得ることができ、現状をよりよくするアイデアがたくさん見つかる
- コンテキストスイッチの軽減:共有の時間を別途設けることなく全員が担当者として理解を深めながら進むことができる
実践してみよう
いいこといっぱいのスウォーミング、具体的に実践する方法としてこちらはいかがでしょう!
- ひとつの課題に対して同時に作業できる単位でタスクを分割する
- わいわいできる環境を用意する
- やってみる
簡単に書いてみましたが、例えば以下のようなタスク分割をした場合のスウォーミングはこのようになります。
Web画面で数値を入力して、計算してくれる機能を作るとすると……
- タスク分割:フロント作成、内部ロジック作成、テストコード作成
- わいわいできる環境:みんなでひとつの部屋に集まって作業する or Web会議ツールを使う
- みんなで一斉に作業する
実際にやってみると以下のような会話が生まれています。
- 実際に画面を操作してみたけれど操作性を上げたいなぁ、内部ロジックに影響しそう?
- テストコード見ました、観点足りなかったので追加します!
- 困ってそうですね、どこに悩んでいますか?
- これ、思ったより大変そう!助けて!
仕組みを全員が理解しているため、ひとりで実装していては見えない気づきを得たり、スキルトランスファーで技術力が向上したり、属人化していない安心感など、色々なメリットに気づくはずです!
さいごに
みなさんも一緒にゴールに向かって、優先順位の高い課題にチームでスウォーミングしてみましょう!