リモートワークを快適に!通話用マイクの種類と選び方

2020年05月25日 月曜日

「リモートワークを快適に!通話用マイクの種類と選び方」のイメージ

まえがき

リモートワークがメインとなった昨今、会議や打ち合わせもTeams等のWeb会議で実施することが増えましたが、皆さんはマイクに拘ってますか?
100円ショップで買ったイヤホンマイクを使ったりしていませんか。(それが悪いとは言いませんが……)

通話をするにあたって、適当なマイクを使うと以下のようなトラブルが起きがちです。そして、これらのトラブルは自分が不便なだけではなく、相手に不快感を与えてしまうかもしれません。

  • 音量をマックスにしているのに声が小さい
  • 周辺の環境音(空調の音や外を通る車の音など)を拾ってしまう
  • ノイズが入る(ザー、サーといったホワイトノイズ)
  • スピーカーの音をマイクが拾ってしまいハウリングを起こす

上記のようなトラブルを避けるために「どんなマイクを選べば良いのか」という点について、(学生時代にゲーム配信がしたくて2年ほどマイク探しをし続けていた私が)まとめたいと思います。

少々長くなりますが、「マイク選びの基礎知識」と「実際の製品の選び方」を書きます。
具体的に「この製品がおすすめです!」はチラッとだけ書きますが、あくまで一例レベルです。(なので、具体的な製品が知りたい方にフィットする記事では無いです)

マイクの形状

そもそも、パソコンで使うマイクを「どうやって使うか」によって選択するジャンル(形状)が異なってきます。
ジャンルごとに、メリット・デメリットがあります。

マイク単体 インラインマイク ヘッドセット
概要

マイクとしての機能しかなく、音声は別で聞くタイプ。

イヤホンのケーブルの途中に内蔵されたマイクで、音声を聞きながら話すタイプ。

マイクとイヤホン(ヘッドホン)が合体したタイプ。

メリット
  • 音声を聞く手段と無関係に使える
    • イヤホン(ヘッドホン)やスピーカーを自由に選べる
  • マイクとしての性能に全振りできる
    • コスト=マイクとしての性能になる
  • 安価に入手可能
    • スマホの付属品や、100円ショップで入手可能
  • かさばらない
    • 実質イヤホンなので丸めてポケットに入れることも可能
  • 音声が安定しやすい
    • マイク位置が常に口元に固定されるため姿勢などの影響を受けない
  • 製品数が非常に多い
    • 選択肢がたくさんあるため好みに合わせられる
デメリット
  • 機材が増える
    • 音声を聞くための機器が別途必要になる
  • 設置方法が難しい
    • 手に持つタイプだと手が塞がり、置くタイプは設置場所が必要になる
  • 雑音が混入しやすい
    • 特に、マイクがケーブルの途中にあるため、服と擦れる音が頻繁に入る
  • 音声が遠くなる
    • マイク位置が固定されないため、姿勢などで音量がばらつく
  • 使用しないときかさばる
    • コンパクトなタイプのものでも収納場所にこまる
  • 値段がピンきり
    • 数百円~数万円と幅が広く、選び方が分かりにくい

マイクの特性

マイクの特性と書きましたが、実際には「どこの音を拾うか」ということになります。
マイクは音を拾う機械ですが、「会議室全体の音を拾いたい」という場合と「自分の声だけ拾いたい」という場合では選ぶ製品が異なってきます。

無指向性 単一指向性(カーディオイド)
概要 名前の通り、指向性のないタイプのマイクです。 一方向からの音だけを拾う指向性があるタイプのマイクです。
メリット
  • 全方向からの音を均等に拾うため、部屋全体の音を録音できる
  • 設置方法にそれほど気を遣う必要がない
  • 狙った音だけを拾えるため、雑音が混入しにくい
デメリット
  • 1人で使う場合、不要な雑音(環境音)が混入しやすい
  • 複数人で使うことは難しく、実質お一人様専用
  • 設置方向を間違えると音を拾わなくなってしまう

マイクの接続方式

マイクをPCに接続するにあたって、PC側が対応していない製品を選んでしまっては元も子もないです。
また、接続方式によってノイズの有無が違うというような実情もあるため、意外と検討の余地がある部分です。
※画像はクリックして拡大できます

3.5mm ミニプラグ(4極・3極) USB その他

イヤホンなどでおなじみの、3.5mmミニジャック端子に接続するタイプです。
端子部分の黒線が3本のタイプは「4極」、2本のタイプは「3極」になります。

音量はPCに搭載されたオーディオチップの性能に依存するため、「音量が小さすぎる」といったトラブルが起こりやすいです。

4極はヘッドホンとマイクが1本の端子で接続可能になっており、ノートパソコンやスマートフォンの端子としてはこちらが主流になっています。

ただし、「スピーカーとマイクのGNDが共有される」という都合から、粗悪品ではマイクにノイズが乗る場合があります。
(※GNDとは、いわゆる電気のプラスマイナスにおけるマイナス側です)

3極タイプはスピーカー端子とマイク端子が別の端子となっているタイプで、個別に接続することが出来ます。

デスクトップPCなどには3極タイプが採用されていることが多く、上記の4極タイプのヘッドセットやインラインマイクを接続する際は、変換アダプタが必要となる(あるいは付属される)場合があります。

パソコンのUSB端子に接続して利用するタイプです。

音量は製品に内蔵されたADC(音声をデジタル信号に変換するチップ)に依存するため、PC側に依存せず一定の音量を確保できます。

ただし、製品によってはWindows専用であったり、専用ドライバのインストールが必要なため、自分の環境で利用できるかどうかの事前調査が必要となる場合があります。

画像はXLR端子(キャノン端子)と呼ばれる端子ですが、マイク製品にはこのタイプの端子を採用した製品もあります。また、ミニプラグを太くした「フォーンプラグ(標準端子)」の場合もあります。一般的なパソコンに直接接続することは出来ず、オーディオインターフェースやマイクロフォンアンプといった専用機器に接続して利用する必要があります。

ヘッドセットやイヤホンでこのタイプは見かけませんが、マイク単体の製品を選ぶ場合、このタイプではないことを確認したほうが良いです。

また、ノートパソコンやスマートフォンではBluetooth接続のワイヤレスマイクなども利用できる場合があります。

PCから離れた場所でも使えることはメリットですが、Bluetoothの使う電波は電子レンジなどと干渉するため、リビングなどで利用する場合は要注意です。

製品の選び方

最終的な製品の選定は、マイクを利用するシチュエーションを想定した上で、上記の「形状」「特性」「接続方式」の組み合わせから選ぶのが間違いありません。
あるいは、「こういうところに拘りたい」という思いがあれば、それを基準にするのも良いです。
今回は4つのシチュエーションを例に紹介します。

  • リモートワーク時にリビングから会議に参加する場合
  • オフィスの会議室から複数人で会議に参加する場合
  • タイピングしながら通話をするので、タイプ音が入らないようにしたい場合
  • オンライン講演会を開くので、なるべく良い音質にしたい場合

リモートワーク時にリビングから会議に参加する場合

家庭のリビングのような、様々な雑音(家族の声や、家の外の音など)が想定される場所で、ノートパソコンから自分ひとりだけが会議に参加といった場合です。

この場合

  • 自分一人が聞ければ良いのでヘッドセット
  • 目的外の音を拾わない単一指向性
  • ノートパソコンのオーディオチップはしょぼいのでUSB接続

といった基準で製品を選択したりします。

1000円前後の安価な製品であれば、BUFFALOのBSHSUH13BKなどがあります。
また、5000円~10000円程度出すと、各種ゲーミングヘッドセットが豊富です。
※ゲーミングヘッドセットについては後述します

オフィスの会議室から複数人で会議に参加する場合

会議室に何人か集まった上で、お客様とWeb会議を実施する場合などです。

この場合、

  • 音はスピーカーから出すため、マイク単体
  • 複数人の音を拾う必要があるため無指向性
    • 会議室で騒音も無いため無指向性でも問題ない
  • 持ち込んだノートPCに接続するため、3.5mmミニジャック接続

といった基準で製品を選択したりします。

この基準にマッチする製品は「会議用マイク」といった名前で販売されていることが多く、安価な製品だとサンワサプライのMM-MC23などがあります。
※リモートワーク需要で今は品切れ中ですが・・・。

タイピングしながら通話をするので、タイプ音が入らないようにしたい場合

キーボードを打ちながら通話をする場合は、カタカタというタイプ音が相手に不快感を与えてしまう場合があります。

この場合

  • なるべくマイクが音源から遠い位置になるようヘッドセット
  • 口元の音だけ拾う単一指向性
  • PC側の接続はミニプラグ、USBどちらでも良い

といった基準になるでしょうか。

あとは、「自分が発話しないときはマイクをミュートにする」「通話アプリのノイズ抑制機能を有効にする」なども効果的です。

オンライン講演会を開くので、なるべく良い音質にしたい場合

オンライン講演会の場合、Webカメラなどで顔を映しながら大勢の方と話す形でしょうか。ヘッドセットを使うと、見栄えがよろしくない場合も多いかと思います。

この場合

  • 発話者に装着が不要な、据え置き型のマイク単体
  • 目的外の音を拾わない単一指向性
  • ノイズや音量によるトラブルが少ないUSB接続

といった基準で製品を選択したりします。

このような場合、実は「YouTuber向け」として販売されているようなマイクのほうが目的にあっている事が多いため、商品を探す場合は検索キーワードの1つとして「配信者」「YouTuber」などを選んでみるのも良いかもしれません。

ゲーミング製品について

リモートワーク向け(ビジネス向け)という観点で製品を探しているとつい除外してしまいがちな「ゲーミングヘッドセット」ですが、ゲーミング製品ならではのメリットもたくさんあります。

ゲーミングヘッドセット

ゴツくて派手な印象が多いゲーミングヘッドセットですが、安価なものであれば3000円~6000円程度で購入することが出来ます。

ゲーミングヘッドセットの多くは

  • 長時間の装着でも疲れないクッション性や軽量性を重視
  • キータイプのノイズなどを抑制するための単一指向性
  • ゲームの邪魔にならないよう、片出しのケーブル(両耳からケーブルが垂れ下がらない)

といった配慮がされており、これらはリモートワークでもメリットになりうるわけです。

安価で高評価な製品としては、LogicoolのG331や、KingstonのCloud Stinger CoreAstroのA10などがあります。

まとめ

以上、長々となりましたが「マイク選びの基礎知識」と「実際の製品の選び方」をざっくりとまとめてみました。
上記の内容は、インターネットで色々とググれば出てくる情報でもあるので、この記事だけではなく色々と調べて選ぶのが大事だなーと感じます。

かくいう私は、自宅ゲーミング環境の流用という形で

  • 音声を聞くのはゲーミングヘッドセットである KingstonのCloud Stinger を利用
  • ちょっとした会話のときはヘッドセットのマイクをそのまま利用
  • お客様との打ち合わせなど、よりクリアな音声が必要なときはMarantzのPod Pack 1を利用

と使い分けています。

みなさんも、快適なリモート会議ライフを!

おまけ:ヘッドセットの保管方法

ヘッドホンやヘッドセットは、そのまま机の上に置くと耳あてが潰れてしまうため、頭頂部で吊り下げる形で保管するのが良いとされています。
このため、ヘッドホンスタンドやヘッドホンハンガーと呼ばれる、ヘッドホンを置いておくためのグッズがあります。(首掛けタイプでも一応使える?)

市販の専用品としては金属製のスタンドやクランプ式のハンガーが販売されていますが、安いものでも1000円ほど、高いと5000円ほどします。

そこで、代用品となるのが100円ショップでも買える「バナナスタンド」と「かもいフック」です。

どちらも、ほぼほぼ市販品と同じような使い勝手で使うことが出来るため、お手軽な代用品としてナイスな感じです。
(私も自宅では、バナナスタンドにヘッドホンを掛けて使っています)

熊本 祐

2020年05月25日 月曜日

2018年新卒入社。名古屋支社にてSI中心にお仕事をするエンジニア。仕事ではサーバやミドルウェアを、趣味ではウェブやアプリを弄っています。

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