Starlink(スターリンク)で速度計測しました・STARLINKビジネスの申し込みについて
2023年05月29日 月曜日
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以前に遅延について考察しましたが、その後に通信速度の計測機能を組み込んである程度蓄積できました。今回は速度計測の話をしたいと思います。
「スターリンクって何?」といった方向けに解説動画を公開しています。
気になる方は、ぜひこちらもご覧ください。
速度も気になるので計測してみました
速度計測ですが、SpeedtestをSmokepingに組み込みました、計測場所は日本です。
速度計測モジュールはsmokeping-speedtestを使いました。少し工夫したのは計測間隔を2.5時間にして時刻がずれるようにする事で計測時間が全体に分散するようにしています。いつも同じ条件で計測しているわけてはありませんが、計測数を稼いだ上で俯瞰的に見る事で傾向がみえると考えました。
サービスプランに基づく性能の確認
去年の10月の登場からサービスの大きな括り(レジデンシャル・ビジネス)は変わりませんが、利用規約や仕様が変更されています。STARLINKレジデンシャルは現在「固定」の「標準」プランにカテゴライズされています。
プラン | 固定(標準) | 固定(優先) |
利用可能性 | ≥99% | ≥99% |
ダウンロード | 25-100 Mbps | 40-220 Mbps |
アップロード | 5-10 Mbps | 8-25 Mbps |
レイテンシー | 25-50 ms | 25-50 ms |
それぞれの数字はピーク時間帯の予想速度とされています。なお「固定」の「優先」プランはSTARLINKビジネスを指しています。
ダウンロード速度について
まずは結果のグラフをみてください。2月15日から5月11日までのグラフです。平均206.3Mbps、最大315.1Mbps、最低で75.2Mbpsという結果になりました。この数字だけみると標準性能はクリアして優先性能だと言っても差し支えない結果だという事がわかります。
アップロード速度について
平均13.4Mbps、最大23.7Mbps、最低3.4Mbpsという結果になりました。標準性能(5Mbps)を下回る記録もいくつかありますが総じてそこまでひどくはありません。平均的には優先相当の性能だと言えそうです。
2024年5月に再度速度計測しています。
Starlink(スターリンク)でBCP対策、フレッツ光クロスと冗長構成、IPv6にも対応、情シス必見!?
の環境をつかって再度速度計測しました、今回は計測間隔を1時間にしています。
2024年5月12日、24時間のダウンロード計測結果
2024年5月12日、24時間のアップロード速度
1ヶ月分の推移も計測しています
2024年4月12日から5月12日までのダウンロード
2024年4月12日から5月12日までの1ヶ月ぶんの計測結果
1年でどれくらい性能に変化があったのか比較してみました。性能よくなっていますよね。
ダウンロード 単位はMbps | |||
平均 | 最大 | 最低 | |
2023年2月 | 206.3 | 315.1 | 75.2 |
2024年5月 | 200.8 | 367.1 | 36.2 |
アップロード 単位はMbps | |||
平均 | 最大 | 最低 | |
2023年2月 | 13.4 | 23.7 | 3.4 |
2024年5月 | 26.4 | 42.4 | 4.8 |
STARLINKビジネスを契約しました
2月のサービス開始に合わせて公式サイトで申し込みを実施しました。
レジデンシャルとの違いは申し込み時に連絡先情報として法人名を入れる事ができます。法人名を入れるとTIN番号を追加入力するフォームが現れます。TIN番号(Taxpayer Identification Number)とは、課税対象者識別番号のことで納税者を一意に識別するために使用される番号です。日本では法人マイナンバーの番号を入れる事になります。
2月に申し込みを完了したのですが、実際にアンテナが届いたのは4月も終わりの頃になりました。途中何度かサポートに問い合わせたのですが、一時的に世界中でビジネスに使っている高性能アンテナの出荷が停止されていたそうです。出荷が再開されてから順調でした。
到着したキットの第一印象は「大きい」そして「重い」です。アンテナを片手で持ち上げるのは若干辛いです。電源が別にありますが、これもかなりの重量があります。ちょっとこのサイズのものを一般家庭で扱うのは大変な印象を持ちました。
いずれレジデンシャルとの性能比較や自社での利用事例を紹介してみたいと思いますのでよろしくお願いします。
オフィスの机の上で仮組み立てしてみました、机の上をアンテナが占領しています。
手前にみえるのがG2タイプのアンテナと共通のWi-Fiユニットです、実機を知っている人ならアンテナの大きさを感じる事ができるかと思います。その奥にみえるのが電源になります。
標準タイプと高性能タイプを2台並べてみるとこんな感じ。大きさの違いを感じられるかと思います。アンテナの厚みも違います。