チームにも設計書は必須!? チーム設計に欠かせない3つの観点
2024年12月11日 水曜日
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【IIJ 2024 TECHアドベントカレンダー 12/11の記事です】
システムを運用していく際、非機能要件を設計し、設計書として残すことは当たり前の手順です。
その設計に従い、システムを保守・改善していくことで、目的を達成していきます。
しかしながら、システムを保守するチーム自体についてはどうでしょうか?
チームもまた、設計が必要です。
皆さんのチームには、チームの設計書はありますか?
システムの設計が重要なように、チームの設計も運用の成否を分ける重要な要素です。
では、「チームの設計」とは具体的にどのようなものでしょうか?
チームの運用ができている状態とは?
チームの運用が適切に行われている状態とは、システムの目的を理解し、それを維持・改善するためにチーム全員が協働できている状態です。
この状態を目指すために必要な観点を3つにまとめてみました。
チーム運用設計における3つの重要な観点
1. 明確な目標
チームには、明確な目標が必要です。
- 何のためにシステムを運用しているのか?
- システムに求められる状態とは何か?
- システムを利用している人はどのような状態になりたいのか?
これらのポイントを明確にしておかないと、チームメンバーは日々の対応に迷い、方向性を見失う可能性があります。
2. 技術的卓越性の向上
システムを取り巻く環境は日々進化を続けています。
その中で、技術的な専門性を高めることはチーム運用の鍵となります。
たとえば次のような場面で、専門性が求められます。
- トラブル対応
- ユーザビリティの向上
- スケーラビリティの検討
- プラットフォームのバージョンアップ対応
これらの課題を解決するために、チーム内で技術的知識やスキルを共有し、継続的に向上させる取り組みが重要です。
3. チームのコミュニケーション
チームメンバー全員が、心理的安全性を保ちながら働ける環境を構築することも重要です。
具体的には次のような取り組みが役立ちます。
- チームビルディング
- 振り返りの実施
- 1 on 1ミーティングの実施
- ビジネス担当者と開発者が同じ空間で働き、対話を深める文化の醸成
楽しく、やりがいのある環境を作るにはどうすれば良いのか、チーム全員で定期的に話し合いながら改善を続けていく必要があります。
俯瞰的な視点を持つ役割の重要性
これらの観点を実現するためには、技術者以外の誰かが俯瞰的な視点を持ってチームに参画することが必要です。
たとえば次の役割を持つ人が担当します。
- プロジェクトマネージャー
- チームリーダー
- アジャイルコーチ
- スクラムマスター、スクラムコーチ
- 品質保証マネージャー、QAマネージャー
技術者はどうしても目の前のタスクや、自身の専門性に集中しがちです。
そのため、チーム全体を見渡し、システム目線や開発者目線に偏らない仕掛けを作ることが求められます。
また、チーム設計は一度作って終わりではありません。定期的な見直しとアップデートを行うことで、更に良いチーム運営ができるでしょう!
まとめ
チームの設計は、システム運用と同等に重要なプロセスです。
明確な目標を掲げ、技術力を向上させ、心理的安全性の高いコミュニケーションを実現することで、システムやシステムを利用する人の目的を達成できるチームに育ちます。
そのためには、俯瞰的な視点を持つ役割の人がチーム運用を支援し、全員が協働できる環境を整えることが大切です。
皆さんのチームでは、チーム設計についてどのように考えていますか?
チームの設計をして、より良いチーム運用を目指してみましょう!
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