脱VMwareへの回答〜Kubernetesと仮想環境の親密な関係〜 (IIR vol.67 3章)
2025年09月25日 木曜日

CONTENTS
2025年9月に発行したIIJの技術レポート「IIR vol.67」の第3章、「脱VMwareへの回答〜Kubernetesと仮想環境の親密な関係〜」では、VMwareの価格上昇問題を契機とした仮想化基盤の見直しや、Kubernetesを活用した次世代プラットフォームへの移行について、現場の取り組みを紹介します。
本報告のポイント
ライセンス価格高騰やベンダーロックインへの懸念から「脱VMware」の議論が活発化しています。しかしVMwareの機能や安定性は依然として高く、単純なコスト比較だけで他製品へ移行するのは難しいです。移行には大規模なマイグレーションコストも発生するため、コストメリットだけでなく、より優れたプラットフォーム選びが重要です。
IIJは自社開発のKubernetesディストリビューション「IKE」をVMwareの代替として本格導入しました。Kubernetes はエコシステムの成長や信頼性の高さから、業界標準となりつつあるオープンソースのオーケストレータです。Kubernetesはコンテナのためのオーケストレータとして捉えられることが一般的でしたが、近年はコンテナだけでなくVMを扱うオーケストレータとして採用される事例が徐々に出てきています。
IIJは2018年からKubernetesをサービス基盤に採用し、運用経験を蓄積しています。この経験を踏まえ、同一のKubernetes環境内にコンテナとVMを混在させて管理する構成を取ることにしました。これによりコンテナとVM間の相互運用が容易になるなどのメリットが得られます。 一方、脱VMwareの手段としてKubernetesを見ると、複雑なL2ネットワーク構成が難しいなど課題は残ります。
具体的な取り組みを紹介した、本レポートの全文はこちらからご覧いただけます。
Internet Infrastructure Review(IIR) vol.67(2025年9月発行)3章