Starlink Mini 用の三脚アダプターを3Dプリンタで製作してもらいました

2026年06月25日 木曜日


【この記事を書いた人】
谷口 崇

長くゲーム業界に出向していましたが、2022年秋に戻ってきました。ゲーム業界での経験も生かしながらIIJのエンジニアとしてちょっと面白いことを提供できていければいいなぁと思っています。格闘ゲームの世界チャンピオンになった従兄弟がいますが彼にゲームを教えたのは僕ではありません(笑) 。

「Starlink Mini 用の三脚アダプターを3Dプリンタで製作してもらいました」のイメージ

これまで本ブログでは

等で紹介してきましたが、ベストな三脚アダプタ探しを続けています(公式アダプタがあればいいのに)。

これまで強度的にどうなんだろう?と敬遠していたのですが、3Dプリンタで制作したものが思いのほか良かったので紹介したいと思います(大学のサークルMMAの同期メンバーblacktailcatさんに製作を手伝ってもらいました)。

本ブログで紹介している手法は、筆者自身の経験に基づくものです。再現性や安全性、正常な動作を保証するものではありません。
制作・施工・運用は必ずご自身の判断のもとで行ってください。
制作中や完成後の故障、事故、損害、データの消失など、いかなるトラブルに関しても、筆者は一切の責任を負いかねます。
自己責任としてご理解いただける方のみご参考ください。

Starlinkを設置する方法

StarlinkのMiniは標準で平らなところに設置するための「キックスタンド」が付属しています。

キックスタンドは地面において使うような形を想定しています。

Credit: SpaceX キックスタンドに取り付けた状態

本体に折りたたむこともできるので使い勝手も悪くないです。

キックスタンドを使って地面に置いた場合、Starlinkは低い位置となるため、衛星を捉える視界の確保において不利です。またキックスタンドは建物への固定も苦手です。

Miniを建物に固定する時は「パイプアダプタ」を使う事になります。

Credit: SpaceX パイプアダプタをつかってパイプに固定

三脚アダプタについて

Miniが登場した当初から、このパイプアダプタを使って三脚を固定する方法が模索されてきました。様々な三脚アダプタがサードパーティから登場していて、Amazonなどで見つけることができます。これまでも自分のブログで紹介し、自作したものも紹介しています。

3Dプリント版について

自作したパイプアダプタにはすこし不満もありました。サイズを一回り小さくし、ベースプレートの直径と同じにしたかったこと、加えてベースプレートの厚さの分、背が高くなるのも気になっていました。一番気になったのはベースプレートが雲台と接触する部分が小さく、コルククッションなどを使っていると痛めてしまうことでした。小型の雲台だと痛んだコルクを剥がして使う羽目になります。

何か対策はないものかとblacktailcatさんに相談したところ「3Dプリントだけで作ればベースプレートがない構成でもいける」とアドバイスをもらいました。

そこで、色々な材料と金具でサンプルを作ってもらうことにしました。

サンプル各種

プリントに使える材料は色々ありますが、ポリカーボネート(PC)を使う事にしました。ポリカーボネートは印刷の難易度が高く、サンプルをみると他の材料より積層痕が目立ちますが、耐熱性(100℃以上)が高く、靱性も高いのでこれで作る事にしました。実際パイプアダプタのボルトで締め付けても痕があまり残らない印象です。

次に、1/4インチのネジ受け部分についてもいくつかの方法を試してみました。

左からセルフ穴、ヒートインサート埋め込みナット、鬼目ナット、六角ナットの4種類

それぞれを雲台に取り付けてみると、

セルフ穴はネジ穴自体も3Dプリントするわけですが、雲台取り付け時のスムーズさが若干足りないだけで、あとは問題ありませんでした。プリンタだけで製作が完結するのもメリットです。

ヒートインサート埋め込みナットは見た目が綺麗で完成度も高いのですが、金具を熱で埋め込む作業が必要なのが手間になります。

鬼目ナットはあらかじめ穴を開けた状態でプリントした本体にナットをねじ込むので、ヒートインサートより手間がかかりません。しかし六角レンチをつかう関係で少し手前にネジが切られていない部分があり、雲台のネジが短いと固定できない場合があります(手持ちの4種類ぐらいの雲台で1種類ダメなものがありました)。

六角ナットは金属部分が大きく、もっとも安定感がありました。ただ接着剤で固定する関係で接着が弱いと雲台を固定したときに飛び出てきてしまいました。

この中の個人的なおすすめは、

  • 自分で使うなら「セルフ穴」タイプ
  • 誰かに使わせるなら安心感がある「ヒートインサート埋め込みナット」か「六角ナット」

です。六角ナットは接着剤を適切なものに変更することで固定できました。

軽くなりました

3Dプリントの三脚アダプタは測ってみると32グラム程度しかありません。100グラム近く軽量化できたことになります。

谷口 崇

2026年06月25日 木曜日

長くゲーム業界に出向していましたが、2022年秋に戻ってきました。ゲーム業界での経験も生かしながらIIJのエンジニアとしてちょっと面白いことを提供できていければいいなぁと思っています。格闘ゲームの世界チャンピオンになった従兄弟がいますが彼にゲームを教えたのは僕ではありません(笑) 。



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