W3C標準化活動 RDF Dataset Canonicalization:フォーカス・リサーチ(IIR vol.63 2章)
2024年06月21日 金曜日
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2024年6月に発行したIIJの技術レポートIIR vol.63 2章では「W3C標準化活動:RDF Dataset Canonicalization」をお届けします。
本報告のポイント
- 2024年5月にW3C勧告となったRDF Dataset Canonicalizationの標準化活動に本報告の筆者、IIJセキュリティ本部 セキュリティ情報統括室 シニアエンジニアの山本 暖が参加しました。
- 情報を記述するためのフレームワークの一つに、W3Cで標準化されたRDF(Resource Description Framework)があります。RDFは、Webサイトやブログの更新情報を他のシステムに連携するためのRSSの記述言語として利用されたこともありました。
RDFでは複雑な情報を、主語・述語・目的語がセットになった「RDFトリプル」や、それらをつなげたグラフとして表現できます。また、グラフを構成する際に、表記を簡略化するために、識別子を持たない「空白ノード」を利用する事もできます。
この空白ノードをプログラム上で扱うときには、処理系が適当な名前を割り当てます。しかし、この割り当て方が処理系によって異なると、複数のグラフの比較や、グラフに対するデジタル署名の検証に不都合が発生します。そこで、空白ノードに割り当てる名前を正規化するルールを定めることになりました。それがRDF Dataset Canonicalizationです。 - 本報告では、RDFによるデータ表現の基礎から、正規化の必要性と、その標準化プロセスについて記載しています。
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