Microsoft Azure関連資格【エンジニアに役立つ資格】
2023年05月23日 火曜日
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特集記事として「エンジニアに役立つ資格」という企画が立ち上がったようで、自分が持ってる資格をベースに何かないかなーと探ってみたんですが、とりあえずはこういう資格に対するものの見方もあるんだよ、という意味合いでとれた資格がいくつかあるのでそれを紹介してみることにしました。
私の取得した資格で今回取り上げるのは以下の2つです。
- Microsoft Certified: Azure Administrator Associate(AZ-100/101)
- Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert(AZ-300/301)
いずれも2019年に取得しました。
動機は「腕試し」
ちょうど2018年ごろだったか、当時まだ私はアンチクラウド派な人間でして、クラウドのお仕事は極力嫌がり続けてきましたが、とうとう年貢の納め時になったのがちょうどこのころです。挑むのは「Microsoft Azureを使ったフルPaaSかつDR付のシステム基盤構築」案件でした。「PaaSってなによ?」という状態から始まり、とは言えしっかりやらねば後輩にも示しがつかない、当時私自身難病発症して間もなくの頃で、体が動かないんだったら何とかして脳みそだけでも使えることを証明しなければ意味がない!その思いで必死に仕様確認・検証業務をやってました。
2019年の2月ごろにはだいぶいろいろな勘所がわかってきて、ともに構築に関わるアプリケーションベンダーにPaaS基盤の扱い方を教えながらブリッジエンジニアのような動き方をするぐらいにはなってきたんですが、自分自身が実際にこの技術で世間様に通用するのかどうかが気になったのがちょうどこのころです。
ちょうどそのころ、会社の中でAzure Administrator Associateの受験を受けやすくするような取り組みが行われていて、当時あんまり反応も薄かったことから「じゃぁ私が」みたいな感覚で手を挙げたのを覚えています。資格でも取れたら少しは自分に自信もつくか・・・・と思って取得したのがAzure Administrator Associateです。当時、日本語の試験がまだ公開されておらず、英語での受験となりました。
ただ、問題文自体は英語でも問題文がきちんとわかりやすい英語で書かれていること、翻訳した場合特有の変な質問文などもなく内容のブレも感じなかったので比較的解きやすかったように思います。Azure Administrator Associateは比較的ストレートにスムーズに取得できました。
秘訣ってわけじゃないけど。
ご存じのように、問題を転載するとかそんなことをしたら私がめっさ叱られる羽目になりますのでできませんし、秘訣と言えるものではないですが、ただ言えることとして、「その問題では、何が求められているか?」というのを正確に読み解く力が必要だと思います。SIやってたりするとどうしても深読みをしがちで、余計な次のステップとか考えてしまいがちですが、実はそこまで求められてないかもしれない。あるいは、さらにその先を求めているかもしれない。とにかく回答として何が求められているのかを正確に読み解く事です。
私の場合この手の読み違いが多く、余計なステップを踏もうとして時間を消費させてるケースが多く、この試験を終えたのも制限時間4分前でした。特にベテランエンジニアがハマる罠なのかなと思いますのでご注意ください。
ついでにExpertもとるか
いざ資格を取ってみると、資格バッヂ見るとわかるんですが、★の数が2つなんですね。Expert資格だと★3つあるんです。
そしてなんだか、それなりに詳しく学んだ自分が「Associate(日本語的には「準」という意味合いがある)」ってのもなんだかなーって感じて、ちょっぴり欲が出たのか、妻に「ちょっと金使わせてくれ」「合格したら受験費用会社が出してくれるから」と土下座しつつ受験したのがAzure Solutions Architect Expert資格です。当時ちょっとしたことがあり、「四十路を過ぎても技術一本で食っていくんだ」と決めた自分がAssociateってのもなぁということで受験したわけですが、片方の技術的な試験(AZ-300)は当時のAzure Administrator Associate資格と変わらずの難易度でそんなに苦労しませんでしたが、その次のDesign試験(当時でいうAZ-301試験)で見事に大転倒しました。
この試験、Designと言いながら、意味合いとしてはかなりArchitect要素の強い試験で、設計・構築よりはその前段階である要件定義に比重が置かれた試験だったように思います。その時にどう顧客に説明すれば響くのか、どこに効果を感じられやすいかを問う問題が多かったんじゃないかな。それまでの試験と全く毛並みが違うため、面食らいながらも回答したんですが、いかんせん想定と全く方向性が異なる試験だったため、全く点数が足りず結果はFAILED。
資格試験って、その場で結果が出るのは受かればうれしいんですが、落ちると精神的に来ますね。FAILEDと書かれたペーパーをもらうときのあの惨めな気持ちってあんまり味わいたくないもんです(その昔新人時代、MCP:70-290という資格を6-7度ほど再受験した苦い思い出が頭をよぎりました)。その3か月後、リベンジで受験し、無事合格することができました。
当時のAssociate試験、Expert試験からだいぶ試験内容も改訂され、内容はかなり違ってるんだろうなーとは思います。
その後の更新
各資格は取得時点では更新期限が2年後でした。その更新が迫るタイミングで資格更新が無償かつオンラインで受験できることを知り(これはMicrosoft側の施策です。このオンライン試験で更新されると、1年資格期限が延長されます。)、それから毎年1年周期で更新試験を受験することにしています。苦労したのはAzure Administrator Associateの資格でした。当時日本語で受験したのですが、なんとまぁ誤訳によって解釈がかなり変わってしまう問題がいくつか点在しており、それに見事に足をとられてしまって、この更新試験が開始される半年前から取り組み始め、更新期限5日前ぐらいまで頭を抱えながら毎日再受験をするという日々が続きました。あれは本当につらかった・・・
更新試験は1度目のリトライは即取り組めるのですが、その後のリトライは24時間後まで時間を空けなければなりません。一時はその時間を超えるタイミングが深夜だったりして、それでもわざわざ待ってリトライしてギャーと叫んでみたりで、それだけに更新成功した時は本当にうれしかったなぁというのをしっかり覚えてます。
その後は翻訳精度が上がったのか、誤訳が修正されたのかわかりませんが、2023年4月現在まで、資格は2つとも何とか延長し続けられています。やっぱりその後の更新もどちらかというと「腕試し」「自分の中での情報更新」という意味合いが強いです。
得したことは全くない。だがしかし。
ぶっちゃけ、じゃぁこの資格取れたぞーって自慢してみてもだれも見向きもしません。資格に対するモノの見方って人それぞれで、資格が取れたからと、じゃぁその資格持ってれば案件は確実に成功できるのか?というとそういう断言できませんし、資格がなくてもAzure環境には触ろうと思えば触れますし、私以上のスキルを持っていても資格を持ってない人はいますので、この資格自体はほぼ自己満足の世界だと言っても過言ではないです。中にはAWSの資格を全部制覇した!って人とかも良く登場しましたし、資格の価値とは?って考えることも少なくないんじゃないかなーと思います。
ただ、資格取得の問題を見て見るとわかるんですが、非常に抑える技術領域のレンジが広く、「え、そんなことまで覚えなきゃならないの?」って領域があったりします。でも、意外とその領域の技術が役に立つときが結構あったんです。予想外のところで何の技術が用いられるかわからないってときに、最低限概要レベルの知識を押さえとかなきゃならないんだなと感じるケースとしてそういうことがあったのは事実です。
ちょっと力試しに受けてみようと世間一般じゃないけれど、社外に出た!ってスコープでその技術が通用するのかどうかを見極めるのにこうした資格の取得ってある意味良い手段なのかもしれません。
今のAIに対する取り組みでも生きているAzureの技術
それこそ現在、私はAIを中心とした技術調査を取り組んでいるわけですが、OpenAIの技術を取り込んだAzure OpenAI Serviceが登場しており、よりエンタープライズ向けに即した形でAPI型人工知能がより安心して利用できるようになりました。これまで覚えたAzure側で用意されているセキュリティの仕組みを知ってるからこそ、Azure OpenAI Serviceは安心して使えるよとお客様に提言することもできるようになっています。
得た技術は点みたいなもので、それを線でつないで体系化していくのは、学んだ自身でやることだと思っています。だから、学んだだけで点としてほっておくのではなく、関連技術を繋げて線として繋ぎ、一つの体系として形を組み上げていくことはエンジニアとして非常に重要なタスクの一つかなと個人的には考えています。資格取得プロセスが、その一部分を助けてくれたのはおそらくは間違いないと思います。
※そして今、まさにがっつりSaaSとPaaSとAzure OpenAI Serviceを組み合わせたお仕事をしてる自分がいるわけですががががが
※2015年頃とか振り返ってみると、こんなことをする羽目になろうとは全く予想できなかっただろうなぁ。
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