1級電気通信工事施工管理技士で開く新しい扉:シン・エンジニアのスキルセット【エンジニアに役立つ資格】
2023年06月19日 月曜日
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はじめに
皆さまはじめまして、IIJ関西支社技術部の濱崎と申します。2022年にメーカー系の工事技術者から思い切って、ジョブチェンジしました。現在は弊社HP導入事例のようなネットワーク構築案件のプロジェクトマネジメントおよび工事技術者として、施工管理に従事しています。
今回は「エンジニアに役立つ資格」のひとつであり、私がIIJへ入社するきっかけとなった「1級電気通信工事施工管理技士」資格についてご紹介します。
電気通信工事施工管理技士とは
この資格を紹介する前に、初めて聞く方のために電気通信工事が何であるかを簡単に説明します。
少し分かりにくいと思いますので、具体的な作業として以下のように考えてみてください。
- 電気通信用配管工事:光ケーブルやLANケーブルの敷設
- 情報制御設備工事 :サーバやパソコンの設置
- データ通信設備工事:ネットワーク機器や無線アクセスポイントの設置
さて、本題に入りますが、電気通信工事施工管理技士とは令和元年に30年ぶり新設された施工管理技士資格のひとつです。この資格を持つ者は、建設業法上の営業所における「専任技術者」、また電気通信工事の「主任技術者」、「監理技術者」として従事することができます。
資格は1級、2級の2種類があり、それぞれに受験資格が定められています。詳細は(一財)全国建設研修センターHPをご確認ください。なお、2024年には受験資格改正も計画されています。
試験は「第一次検定」と「第二次検定」の2段階で行われ、両方に合格することで施工管理技士の資格を取得できます。
具体的な定義は下記に記載しますが、IPAの高度情報処理技術者試験で例えると、午前Ⅰ、午前Ⅱが「第一次検定」、
午後Ⅰ、午後Ⅱが「第二次検定」のイメージです。
■第一次検定
施工技術のうち基礎となる知識及び能力を有するかどうかを判定
■第二次検定
施工技術のうち実務経験に基づいた技術上の管理及び指導監督に係る知識及び能力を有するかどうかを判定
キャリアへの影響
通信建設企業などでは、工事技術者としての役割や昇級(手当)や昇進要件に直結するこことも考えられるため、明確にキャリアへ影響があります。一方、システムインテグレーション企業(SIer)においてこの資格がキャリアに影響を及ぼすか疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、システムインテグレーション企業であるIIJでも大規模なインテグレーション案件(電気通信工事含む)が増加しており、電鍵一級さんの記事「これからどうする」にもある通り、有資格者の需要が高まっています。
実際に私自身が本資格や工事技術者としての経験を評価され、某スカウトサイトを通じて入社することになりました。(当初、IIJがなぜ私のような工事技術者を求めているのか、不思議でした)
また、IIJ以外でも建設業免許が必要な一定規模以上のインテグレーション案件を実施するSIer企業では資格を取得することで、大規模案件に関わるチャンスも広がりエンジニアとしての価値を高めることができると思います。
まとめ
1級電気通信工事施工管理技士とは電気通信工事の実施に当たり、その施工計画及び施工図の作成並びに工事の工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理を適確に行うために必要な技術を保有していることを証明できる資格となります。
ITエンジニアの方にはあまり馴染みがない資格かもしれませんが、本資格を取得されている工事技術者で新たなキャリアやチャレンジを検討している方は、IIJへの転職という選択肢も一考に値すると思います。IIJにはネットワークやクラウド技術などのスペシャリストは多数在籍しています。それに比べ、物理的な配線設計や電源設計などOSI参照レベルの物理層のスペシャリストはまだまだ少数派ということで、貴重な存在になると思います。
また、今年度から「工事管理室」という専門部署も立ち上がり、電気通信工事の施工管理経験者の方が活躍できる場所も整備されつつあります。
最後に、意外と思われるかもしれませんが、プロジェクトマネジメントと施工管理は多くの共通点を持っています。また、プロジェクトマネージャーと現場代理人も役割、目的には共通点があり、これまでの経験が活かせるシーンが沢山ありますので、私と同じように工事技術者からジョブチェンジされる仲間をお待ちしております。
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