コロナ禍のIT勉強会、リアルからオンラインへの切り替えで考えた2つのコト

2020年12月04日 金曜日


【この記事を書いた人】
mari-m

2006年に新卒でIIJに入社し、現在は広報部に所属。広報誌や技術レポートの編集、エンジニア向け勉強会などのイベント企画・運営を行なっています。趣味はJリーグ観戦。北海道コンサドーレ札幌を応援しています。

「コロナ禍のIT勉強会、リアルからオンラインへの切り替えで考えた2つのコト」のイメージ

IIJ 2020 TECHアドベントカレンダー 12/4(金)の記事です】

はじめに

今年の3月に開催予定だったIIJ主催のIT勉強会「IIJ Technical NIGHT vol.9」はコロナ禍で告知直後に中止となりました。当時は、2・3ヵ月もすれば、これまで通り、リアル開催できるだろうと軽く考えていました。しかし状況はなかなかよくならず、夏を迎える頃にはリアル開催をあきらめ、オンラインのみでの開催に向けて舵を切ることに。ここでは、IT勉強会を(オンサイト無しの)完全オンライン開催するにあたって考えたことと、それをどうやって実現したのか紹介します。

リアルでやりたかった理由とは──1つ目の壁

当イベントは前半のセッションと後半の交流会の2部構成。前半のセッションで気になったことを後半の交流会で講演者に直接聞いたり、参加者同士でセッションの内容を語りあったりする「リアルな交流」を大切にしてきました。そのため、「リアルな交流(の代わり)」をオンラインでどう実現するかが1つ目の壁でした。

実現方法としてまず上がったのは、いわゆる「zoom飲み」でした。画面越しに乾杯してトークをはじめる。「これで交流できる!」となりそうなものですが、多ければ100人をこえる交流会で「声の大きい人はそれで良いけれど、そうじゃない人は楽しめる?リアルなら周りを見て話しかけに行ったりできるけど・・・」と徐々に雲行きが怪しくなっていきました。

そこで、「私たちはリアルな交流を通して何を実現したかったのか?」今一度スタート地点に立ち返ってみることにしました。

「参加者が講演者に聞きたいことを聞ける」「交流を通してIIJの雰囲気を感じてもらう」──リアルな交流を通じて参加者に届けたかったものがだんだんと見えてきました。

その結果、出てきたアイディアが「徹子の部屋」でした。

「徹子の部屋」と言えば、女優の黒柳徹子さんが有名人と軽快なトークを繰り広げる言わずと知れた長寿番組。

イベントでは、視聴者が聞きたいであろうことを講演者にズバズバと聞いてくれる人徹子さん役を立て、講演者とのやり取りの様子を見てもらおうとなりました。この場合、徹子さん役が大変重要になってくるのですが、そこはどうにかするとして、1つ目の壁の越え方がだんだんと見えてきました。

オンラインだからこそできるチャレンジ──2つ目の壁

VTuberって何?

プログラムの構成(前半:セッション / 後半:徹子の部屋)が固まってきた頃、毎回イベントの配信を行なってくれている配信チームのメンバー2人と今回の配信方法を相談する機会がありました。2人はまだ20代後半・30代前半のヤング。「今回オンラインのみの開催だけど、何か試してみたい事とかある?」と何気なく聞いてみると、メンバーのうちの1人が開口一番「堂前さん(@IIJ_doumae)のVTuberが見たい」と言うではありませんか。状況を飲み込めていない私を横目に、同席していた堂前氏(IIJの技術広報担当で当イベントの司会はもちろん、多方面で活躍中)はまんざらでもない表情です。正直、その時は今ひとつピンと来ていませんでしたが(←私だけ)、「それってオンラインだからこそできることなの?なら、やってみよう!」と、その場でこの案を採用。のちに堂前氏は自らアバターを発注ボイスチェンジャーも購入していました。

おーびーえす(OBS:Open Broadcaster Software)って何?

講演のリハーサルを始めようと動き出した8月下旬。

今回のコロナ禍でTV会議で打ち合わせをしたり、記者発表をネット中継するなど、オンラインの経験値は多少あったものの、IT勉強会のオンライン開催は今回が初めて。リアルイベントとは勝手が違い、わからないことだらけでした。そこで先ほどの配信チームの2人と堂前氏に具体的な配信方法・画面表示について相談してみることにしました。「徹子の部屋(座談会)の画面どうしよう。講演者3人・徹子さん役1人・司会のVTuberで計5人。4分割の画面じゃ1人入らないし、、、そもそもVTuberってどうやって参加するの?」

すると、なにやら「おーびーえす(OBS:Open Broadcaster Software)」というソフトを使えば講演者の体を配信画面の好きなところに配置できるのだとか。しかも背景も好きなものを差し込めるというではありませんか!

徐々に座談会の画面をイメージできるようになり「それってつまり、テレ東のバナナマンの番組みたいな感じにできるってこと?」と聞いたところ、配信チームの1人が「僕テレビ見ないんで・・・」と歯に衣着せぬ物言いで返されました。年齢差をもろに感じていた私の隣(堂前氏)から「実は、座談会で画面上下に話者が配置されるのには少々違和感があって・・・できればリアルイベントの時のように参加者が横一列に並べられるといいんですよねー」(さすがマルチタレント。場数をこなしているので言うことが違います。)「そうだ寄席だ!あの雰囲気でやりたい!」と大胆なアイディアが飛び込んできました。

この会話から生まれた実際の座談会の絵面がこちら

「何ということでしょう。まるで参加者の皆さんが寄席を見に来たかのように、講演者との距離がグッと近くに、他の参加者が隣で一緒に見ているような雰囲気に包まれているではありませんか。心配していたVTuber“doumae-chan”もしっかり右端に座っております!」

登り方はともかく、「オンラインだからこそ」の2つ目の壁を何とか越えられたような気がしました。少々強引ではありますが、1つ目の「リアルな交流」で伝えたかったIIJの雰囲気もつかんでもらいやすくなったのではないでしょうか。

当日は、前半のセッション中に参加者からTwitter(#IIJ_q #IIJ_ITS)で質問を受け付け、後半の座談会では徹子さん役を介して講演者が質問に答えたり気になる話題についてトークを広げました。

オリジナル中継フレーム

ちなみに、今回のイベントをご覧になった方の中には、そこかしこに出てくるこの可愛い犬に疑問…いや興味を持たれた方も少なからずいらっしゃったのではないでしょうか。こちらはIIJの障害対応マスコット「バリーくん」、社内で愛されているキャラクターです。バリーくんの産みの親で前回の勉強会「IIJ Technical NIGHT vol.8」の講演者でもある浅野氏に頼んで、完全に業務外ですが、(上長の許可をきちんと得まして)本イベントオリジナルのフレームを作ってもらいました。「バリーくん」にご興味のある方は、以下の関連ページも併せてお読みください。

実際に使うことはありませんでしたが、トラブルに見舞われた際のフレームまで!

オンライン配信の傍らでやっていた技術的なコト

上の写真に写る2台のモニター上で行われていた配信の裏側

次の記事では、配信チームの2人によるオンラインIT勉強会の「肝」となった配信機材やソフト、細かなテクニックを紹介します。ぜひ続きの記事もご覧ください。

IT勉強会の様子をYouTubeで公開!

今回紹介したオンラインIT勉強会「IIJ Technical NIGHT vol.9~セキュリティアナリストのお仕事──分析、AI、ツール開発」をYouTubeで公開しました。見逃した方からもう一度見返したい方、当記事をご覧になってご興味を持たれた方まで、みなさまぜひご覧ください。

イベント告知:IIJ Technical WEEK 2020(12.14~17)

2020年12月14日(月)~17日(木)の4日間、「IIJ Technical WEEK 2020」を開催します。

(本記事に出てくる、平日・夜のIT勉強会「IIJ Technical NIGHT」に対して)IIJ Technical WEEKは、毎年この時期の平日・昼間に開催しているイベントです。日頃IIJのエンジニアが携わっているサービス開発・運用に関する技術をはじめ、ココでしか聞けないノウハウ、業界ネタなどを紹介。今年はコロナ禍につき、1日1テーマ、夕方1時間のオンラインセッションを4日間行います。テーマは「セキュリティ」「インターネット・バックボーン」「アプリケーション」「データセンター」です。ご興味のある方はぜひご視聴ください。参加登録、お待ちしております!

おまけ:IT勉強会・オンライン開催のために新調したもの

最後に、今回のオンラインIT勉強会を開催するにあたって購入したものを紹介して終わりたいと思います。オンラインイベント開催の際に少しでも参考になれば幸いです。

NO 内容 購入先など 一言ポイント
1 緑色の布× 4人分 amazonでポチっと 在庫があれば次の日には届く。
2 マイク ×4人分 https://ja.aliexpress.com/item/4000972285418.html
話者によってマイクが違うと音量の調整が難しくなるので、同じマイクを用意。
3 マイク https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/198058/ 堂前氏用。
4 ボイスチェンジャー https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/257443/ 練習が必要。
5 doumae-chan アバター (ないしょ) 1カ月前くらいに急いで発注。もう少し時間に余裕があるといい。
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mari-m

2020年12月04日 金曜日

2006年に新卒でIIJに入社し、現在は広報部に所属。広報誌や技術レポートの編集、エンジニア向け勉強会などのイベント企画・運営を行なっています。趣味はJリーグ観戦。北海道コンサドーレ札幌を応援しています。

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