エコパスタジアムでのWi-Fi導入~前回の経験を活かした改善
2025年05月14日 水曜日

前回と同様(前回の様子はこちら)、IIJエンジニアリングの「マルチアクセスソリューション」にて、衛星ブロードバンド接続やWi-Fi APなど含む一式を設置から撤去まで行いました。
今回は、前回の経験を活かして改善したポイントを紹介します。
Wi-Fi AP追加と60GHz無線通信装置(ecdi)の導入によるケーブル配線の省力化
前回はゲート間にWi-Fi APを設置したところ、多くの人出により大幅な電波の減衰が認められたため、電子チケット読込端末最寄りの各ゲート毎にWi-Fi APを設置しました。
10db程度稼ぐことが出来、端末側の電波強度も「非常に強い」に!
また、Starlink設置場所からの接続として、パナソニックシステムネットワークス開発研究所製のecdiというブリッジを導入しました。免許不要で低干渉の60GHz帯を利用するのですが、この製品はある程度の向きを合わせれば自動的に位置調整をしてくれるため、他社製品と比べて圧倒的に設置時間が短くて済むことが特徴です。実際この日も、設置作業中に位置合わせするまでもなくリンクが上がっていました。また、サイズも手のひらサイズと大変小さく、可搬性にも優れており、大変頼りになる機材です。
ちなにに、この日は130m離れた距離を繋いだのですが、700Mbps以上のリンクスピードが出ていました。
多くのサポーターが通る動線となるため、ケーブル敷設が困難な場所でした
手のひらサイズのecdi
左は長距離用、右は短距離用のセット
運送・運搬でのコスト削減と利便性の向上
前回は宅急便にて機材を送ったため、全てを梱包し、それぞれに伝票を貼り付ける必要があったため、多くの荷物を送るには宛名書きだけでも大変で運送費もそれなりに必要でした。今回はJTIBOXチャーター便を利用したため、発送に纏わるコストを大幅に抑えることができました。受取に立会が必要なことや、時間指定にオプション料金がかかるなど宅急便とは異なるお作法がありましたが、台車もそのままで運べることもあり大変便利に利用させていただきました。
積込も手伝っていただき、大変助かりました
広大なスタジアム内で素早く機材を運ぶために台車に加えてダストカートを導入してみました。そう、ビル清掃の方がよく用いているあの箱です。撤収の際に取り外した部材を一旦このカートに投げ入れることで片付けする場所へ素早く移動出来たため、効率良く撤去作業を行うことができました。
手前のポケットに工具類やビニール袋が入っています
降雨対策もバッチリ
試合当日はあいにくの天気で、降雨対策が必要でした。
Wi-Fi APやブリッジは屋外モデルを用いることで対策はできますが、電源接続部分を防護するためにカーデン用のコンセントボックスや、無印良品の頑丈ボックスを用いています。通風孔が無いため発熱するネットワーク機材を入れることには不向きですが、Starlinkの電源ユニット程度であれば、これで防護することができます。
Starlink Miniを設置している様子
不測の事態も蓄積されたノウハウで乗り切る
サポーターの方が移動される通路にStarlinkのケーブルがあり、それをカバーする必要がありました。
事前に養生マットを用意していましたが、想定以上に必要なことが分かり、不足した部分はこれまでの経験を活かして粘着テープを2重に貼ることでガッチリ固定しました。
ゴムハンマーで叩くことで粘着力を高めます
今後について
同じ場所で2回目ということもあり、多くの点を改善することが出来ましたが、細かいところでは、まだまだ反省点がありました。また次回があれば、結果をお届けできればと思います。
おまけ
弊社が現地で作業をすると、ジュビロ磐田様は負け無しというジンクスが続いており、この日も2対1で勝利しました。